イレギュラー ひとりじゃない。 第144話 史上最大の決戦―kiss of war―①

防災準備

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群馬の就活情報 ぐんまシューカツnet 就活をうまく乗り切るコツは ひとりにならないこと 新型コロナウィルスの感染拡大により、今年の就活が一変してしまいました。 何もなければ昨年に引き続き学生優位の売り手市場が続き、1人でいくつも内定を手にする人がたくさんいたでしょう。 突然状況が変わってしまい、採用計画を見直す企業も出てきました。 2008年のリーマンショック以降以来の就職氷河期が訪れるとも言われています。 「内定取り消し」のニュースを見て、不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。 しかし、嘆いている間はありません。 WEB説明会や面接が着々と行われています。 「説明会見逃した!」 「状況の変化について行けない!」 ……そんな声が聞こえてきます。 どんどん更新されていく情報を追っていくのは本当に大変です。 だからこそ、就活はひとりではいけないのです。 友達でもいいですし、SNSのつながりでもいいでしょう。 とにかく情報交換できる仲間を作りましょう。 だれにも相談せずに就活を進めると、情報に乗り遅れたり、考えがひとりよがりになったりします。 こんな時だからこそ、「同士」と支え合うことが大事です。 友達がいなければキャリアセンターの先生がいます。 家族のアドバイスも励みになります。 今年の就活は、イレギュラー中のイレギュラーとして語り継がれるでしょう。 将来、「就活は大変だったけどいい仕事に巡り合えた」と笑えるよう、今一つひとつ乗り越えていきましょう。 あなたを必要としている場所は必ずあります。 ガンバレ! 就活生!.

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重たい沈黙が、辺りを支配する。 私は何を言い返すべきか解らず、ただ唇を噛んでいた。 そんな事ない。 サークは絶対に私を裏切らない。 そう、叫びたいのに。 でもそれは、カゲロウさんのこれまでを否定する事で。 そう思うと、言葉は、喉の奥に沈んで出てこなくなった。 信じたい。 信じたいのに。 「……妾が視たのは、あの男がぬしに刃を向ける光景のみ。 その前後は見えなんだ」 そんな私を見かねてか、カゲロウさんが再び口を開く。 その目には、気遣わしげな色が宿っている。 「何故そうなるか、その後どうなるかまでは妾には解らぬ。 最後は娘、ぬし次第という事よ……」 「……うん。 ありがとう、カゲロウさん」 何とか笑顔を作ってみるけど、心は未だ晴れないままだ。 きっと予言が実現する事はないと思いたい、でも……。 「……カゲロウさんっ!」 その時引き戸の開く音と共に、幼い声が飛び込んでくる。 振り返ると、あの男の子が息を切らせて入口に立っていた。 「 童 わらし ……大丈夫か? 怪我はないかや?」 「おれの事なんか……おれの事なんかどうだっていいんだ! それより、カゲロウさん……!」 男の子がこっちに駆け寄り、私とは反対側のカゲロウさんの横に膝立ちになる。 そして、目に涙を浮かべながら言った。 「ごめん、カゲロウさん。 おれのせいで怪我させた。 本当にごめん」 「……気にするでない、童。 妾が勝手にした事よ」 「でも!」 小刻みに震える男の子に、カゲロウさんが白い手を伸ばした。 その手は優しく、男の子の手を包み込む。 「妾を心配して、来てくれたのじゃろう? 妾も同じじゃ。 童が心配だったがゆえに、童を助けた。 それだけの事よ」 「……っ!」 遂に男の子の目から、涙が溢れた。 男の子はカゲロウさんの手を強く握り返しながら、涙声を絞り出す。 私より先に男の子がその声に反応し、入口の方を向く。 そこにいたのはサークと、村長さんだった。 サークは私の視線に気付くと、少しバツが悪そうに顔を歪めた。 「悪い、交渉はしたんだが……代わりに条件がある、条件はカゲロウ本人にしか話せない。 そう言われた」 「そういう事だ。 ……だがクオン、何故お前がここにいる」 男の子に視線を向け、村長さんが言う。 クオン、というのが男の子の名前らしい。 クオンは俯き、村長さんの問いには答えない。 そんなクオンを暫く見つめた後、村長さんは一つ、深い溜息を吐いた。 「最近村の中で見かけなくなったと思ったら……まさか魔女に魅入られていようとは」 「っ、カゲロウさんは魔女じゃない!」 「黙れ。 子供が大人に口答えをするな」 村長さんの言い分にクオンは顔を上げて反論したけど、それは即座にバッサリと切り捨てられてしまった。 それきり村長さんがクオンを見る事はなく、大股でカゲロウさんに近付き立ったままの姿勢で見下ろした。 「何故儂がここに来たか、解っているな、占い師よ」 「……」 「町の病院までは運んでやる。 代わりに、二度とこの村へは近付くな」 「そんな!」 無慈悲な要求に、私は思わず声を上げていた。 だって、カゲロウさんはこの村の為に戦ったのに……! 「あんまりです! カゲロウさんだって私達と一緒に戦って……!」 「そもそもその女が来なければ、村を魔物が襲う事もなかった。 町まで運んでやるだけでも感謝して欲しいものだな」 「そんなの……! 魔物が来たのはカゲロウさんのせいなんかじゃ……!」 「……良いのじゃ、娘よ」 私は食い下がろうとしたけど、それを止めたのは、私の手を握るカゲロウさんの冷たい手だった。 カゲロウさんは苦し気に身を起こし、静かに村長さんを見つめる。 「解った。 出ていこう。 この村で凶事が起こる事は、もうあるまい」 「カゲロウさん!」 「良いのじゃ。 妾の目にはもう、村の災厄は映らぬ。 役目を終えた、という事よ」 そう言われてしまったら、私にはもう何も言う事は出来なかった。 自分の無力さに唇を噛む私に、村長さんがこう告げる。 「冒険者達よ、報酬だが、我らにはイドまで送り届ける事しか出来ん。 村の再建に金を割かなくてはならんからな。 許せよ」 「……ああ、解ったよ。 ギルドを通さず依頼を受けたのはこっちだし、魔物退治も全くのイレギュラー。 従うさ」 私の代わりにそう答えたのはサークだった。 サークは村長さんに近付くと、その肩に軽く手を置く。 「……だがな」 と、不意にサークの声のトーンが変わる。 同時に、村長さんの肩に置かれた手に一気に力が篭った。 「いつ……っ!」 「くだらねえ理由で散々 冒険者 おれたち を振り回し、ろくな礼もなく放り出してくれたんだ。 今後この村が、まともな冒険者に相手にされると思うなよ」 「……!」 そう言って睨みを効かせるサークに、村長さんの顔色が一気に変わった。 サークはそんな村長さんを軽くその場から押し退けると、膝を着きカゲロウさんの顔を覗き込む。 「アンタは必ず、俺達が無事に病院まで運ぶ。 ……咄嗟に誰かの為に動ける奴に、悪人はいねえ。 長い人生の中で、俺が学んだ事だ」 「……妾には、満足な礼は出来ぬぞ」 「なに、これは依頼された訳でも何でもねえ。 ただ俺達がしたくてするだけさ」 警戒するカゲロウさんに対して小さく笑ってみせるサークを見て、沈んでいた心が浮き上がるのを感じる。 ああ……やっぱりサークは、私が好きになったままの人だ。 だからこそ、解らない。 何故私は、サークに剣を向けられる事になるの? 「……フ、フン。 荷馬車はすぐに用意する。 行くぞ、クオン」 吐き捨てるように言って、村長さんがクオンを立たせようとする。 けれど、クオンは、その手を全力で振り払った。 「クオン?」 「……いやだ……」 小さく震えながら、クオンが低く呟いた。 そして村長さんを、キッと睨み付ける。 「嫌だ! おれは帰らない!」 「何?」 「カゲロウさんと一緒に、おれもこの村を出る!」 「童!?」 クオンの宣言に、驚きの声を上げたのはカゲロウさんだった。 カゲロウさんは珍しく動揺した様子で、痛みも忘れたように身を乗り出す。 「何を言うのじゃ! 自ら故郷を捨てるなど……!」 「こんなとこ故郷なもんか! おれを余所者の子だっていつも仲間外れにしてきた、こんなとこ!」 「しかし……!」 「おれの生きる場所はおれが決める! おれはカゲロウさんと一緒に生きるんだ!」 そこまで言うと、クオンはカゲロウさんを振り返った。 その目にはまた、涙が滲み始めている。 「カゲロウさん、お願い……もう、 ひとり ・・・ は嫌だよ」 「!!」 カゲロウさんとクオンの視線が重なる。 どれくらいそうして見つめ合っていたのか、先に沈黙を破ったのはカゲロウさんの方だった。 「……満足な暮らしは、させてやれぬぞ?」 「……! 大丈夫! 早く強くなって、今度はおれがカゲロウさんを守るから!」 そう言って、クオンは初めて笑顔を見せた。 それは迷いのない、とても澄んだ笑顔だった。 「……フン。 育ててやった恩を忘れおって。 お前など、どこへなりと行ってしまえ」 村長さんは、感情のこもらない声で言うとそんな二人に背を向ける。 「……達者で暮らせよ」 最後にそう告げると、村長さんは小屋を出て行った。 私達はただ静かに、それを見送った。 それから間も無く荷馬車が到着し、私達はカゲロウさんとクオンと一緒に、アオキ村を離れたのだった。 Act. 1『Alternative World』 ゲームは遊ぶものではなく、体験できるもうひとつの現実になった。 そこでもうひとりの転生少女クリスタと出会う。 不気味な機械帝国の面影を残す世界で、その少女とともに『この世界の完全攻略を目指してほしい』と頼まれたノリの旅が始まろうとしていた…… Act. しかし、アドベントを目指すノリたちをつけ狙う商会ギルドからの刺客、ガロンの襲撃を受ける。 しかし、喜びもつかの間、今度はオノポリスを解放軍が攻めるという情報が飛び込む。 解放軍を率いるのは、かつて世界をシカイの脅威から救おうとした『英雄』のひとりフェイン。 彼女は過去の人間たちの過ちから反省し、人間同士で争いを起こす事で自ら問題に向き合うように仕向けているのだった。

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だから、あなたも生きぬいて

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さあ、決戦の幕開けだ。 俺は 唯花 ( ゆいか )の部屋の前に立ち、呼吸を整える。 戦いにおいて油断は禁物。 昨日、俺をとことん甘やかそうとしていた唯花は今日も手ぐすね引いて待ち構えていることだろう。 もちろん俺が 誠司 ( せいじ )さんと 撫子 ( なでしこ )さんの導きによって覚醒し、唇を奪おうとしていることは知る由もないだろうが、それでも臨戦態勢ではいるはずだ。 まずはノックをし、いつも通りの来訪を装う。 しかして部屋に入った直後、0.3で加速し、0.4秒で距離を詰め、0.5秒でチェックメイト。 宿敵に反撃の隙を与えず、瞬時に制圧するのだ。 冷静に深呼吸をし、覚悟完了。 いつもの調子で扉をノック。 「唯花ー、きたぞー」 「はいはーい。 入ってよいよー」 ……ふっ、なんとものんきな返事じゃわい。 俺はニヒルに口角を上げ、扉を開けた。 ……よし、いくぞ! 踏み出した右足に力を込め、ダッシュ! と思った矢先だ。 」 扉を開けた瞬間、目の前に突っ込んできたのは、 「アーサー王だとぉ!? 」 久々登場、ヘタレ顔のぬいぐるみがこちらに投擲された。 同時に響くのは唯花の勝ち誇った声。 「戦いにおいて油断は禁物! 一気呵成の電撃戦にて仕るーっ!」 馬鹿な!? 到着直後の攻撃!? まるでこちらの出方を読んでいたかのような先制攻撃だった。 いや違う。 ようなではない、唯花は明らかに俺の行動を読んでいる。 考えてみれば、ノックの後、唯花がすぐに返事をしてくることなど滅多にない。 あの返事で投擲のタイミングを計っていたのだ。 さすがの俺も動揺を隠せない。 」 俺は後ろに転倒する動きでエビ反りになって回避。 スローモーションになった世界で、アーサー王が顔面スレスレをゆっくり通過していく。 「な……!? ありえない! 今までアーサー王が築いてきた 奏太 ( そうた )の顔面着弾率は100%! その絶対不可避なはずの運命を覆すなんて……!」 「ふ……っ、覚えておけ。 今日の俺は今までとは一味違う!」 唯花は追撃を掛けてこない。 なぜならばこちらの迎撃態勢に気づいているからだ。 俺はエビ反りになってアーサー王を回避した。 普通ならそのまま転倒してしまうところだが、とっさにドアノブを掴んで姿勢をキープしている。 鍛えた背筋と上腕二頭筋により、この体勢からでも瞬時に復帰が可能。 俺は扉を締めながら一息で立ち上がる。 「今度はこっちの番だ! 瞬時に決着をつける! カーテンコールはないぜ!? 」 「なるほど、確かに先制攻撃を回避したのは見事。 何かしらの変身or覚醒を遂げてこの場にきたその覚悟、大いに称賛するのもやぶさかではないのです。 」 「果たして本当に戯言かなぁ?」 策士の笑みを浮かべ、唯花はスカートを摘まんでみせる。 突撃しようとしていた俺の足はビタッと止まり、見事に硬直させられてしまった。 下は絶対領域を完備したミニスカート、そして眩しい白ニーソ。 胸元はしっかり隠れた奥ゆかしいスタイルだが、もちろんFカップの存在感は隠せない。 しかも手首は付け袖だ。 上着が半袖なのにきちんと袖だけは付けてくれている。 そして頭に載っているのはメイドカチューシャ。 さらにはツインテールだった。 つまり唯花がメイドさんでツインテールにしている! かわゆい! 見惚れてしまう! 覚醒とか戦闘力とか関係なく、動けなくなってしまう……っ! 「予言的中。 この3秒がご主人様のデッドライン!」 「しまった……!? 」 風のような速さでメイドさんが突っ込んできた。 俺はとっさにバックステップで距離を取ろうとする。 だが硬直していた3秒が仇になった。 前進している唯花の方が速度が速い。 瞬時に間合いを詰められてしまう。 「く……っ!」 なんだこの展開は!? 唯花の読みが的確過ぎる……! まさか俺の目論見がバレているのか!? 「ふっふっふ! 奏太っ、観念しなさい!」 付け袖の腕がこちらに伸び、メイド唯花に両頬を挟まれた。 「お帰りなさいませ、ご主人様っ!」 「ぐう、元気で可愛い……っ!」 「はい、トキめいちゃったご主人様にはお帰りなさいのチュウなのでーす!」 「チュウだと!? 」 やはり目論見がバレている! 俺が入室直後のキスを狙っていることを唯花は知っていたのだ。 その上で自分が先にキスをし、俺を腰砕けにしようとしている。 なぜバレた!? 一体どうやって……!? 混乱している間にもツインテールが軽やかに揺れ、メイドカチューシャをした唯花の可愛い顔が迫ってくる。 桜色の唇が甘く囁く。 事実、今までの俺ならばこれでノックアウトされていたことだろう。 だがその瞬間、心のなかに声が響く。 そう、今の俺はひとりじゃない。 こんなところで負けるわけにはいかない! カッと両目を見開いた。 「おてんばメイドにはお仕置きするのがご主人様の務めだーっ!」 頬に触れている腕を掴み、颯爽と持ち上げる。 「ふえっ!? 」 同時に細い腰を支えるように手を当てる。 「きゃ!? 奏太のえっち! ど、どどどどどこ触ってるのよぉ!」 「え、えっちとか言うな! そういうのじゃない!」 一瞬、動揺しかけたが、すぐさま回転。 ワルツを踊るように舞い、唯花が突撃してきた突進力を相殺する。 「え? え? え?」 「メイドの教養にダンスは入ってなかったか?」 イレギュラーなカウンターに唯花は目を白黒させている。 その間にステップを踏み、部屋の隅まで移動。 つまりは壁ドン! 「はうっ!? 」 ツインテールのメイドさんは真っ赤になって狼狽えた。 もちろん攻撃の手は緩めない。 すぐさま左手で唯花のあごをクイッ。 「あ、あう……っ」 ビクッとするメイドさん。 「にゃ、にゃにするのよぉ……っ」 「今度はネコさんか? おいおい、キャラがブレてるぞ?」 わざと顔を近づけると、唯花はさらに頬を染めて目を泳がせる。 「うぅ、奏太のくせに生意気ぃ……っ」 「くっくっく、生意気か。 言ってくれるのう」 どうやら昨日の攻防で、唯花のなかでは完全に『あたしが上!』と格付けをしていたらしい。 そこに予想外の反撃を受けて、悔しいと見える。 よし、このままいけば勝てるぞ。 ……しかし、なんだろうな。 ツインテールなせいもあって、悔しがってる顔がメチャクチャ可愛い。 なんか意地悪したくなってしまうぞ。 もうちょい恥ずかしがらせてもバチは当たらない気が……というよこしまな気持ちが一瞬の隙を生んでしまった。

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