セルフ エフィカシー。 「セルフ・エフィカシー(自己効力感)」を高める4つの方法

エフィカシーとは?高めるための3つのステップで目標達成できるチームづくりを

セルフ エフィカシー

自己効力感とは、「自分はこのようなことがここまでできる」という考えのこと• 自己効力感の高さはモチベーションや成果に影響する• 内から外から、自己効力感を高めよう 自己効力感とは、「自分はこのようなことがここまでできる」という考えのこと 自己効力感とは、「セルフ・エフィカシー」の日本語訳で、心理学者のバンデュラによって提唱された考え方です。 ある課題が与えられたとき、または「これをやりたい」と思ったとき、どの程度「自分にはこのようなことが、ここまでできる」と感じられるかを指します。 「遂行可能感」と言い換えてもいいでしょう。 例えば、運転免許を取りたての人が二人いるとしましょう。 一人は自己効力感が低く、もう一人は高い人です。 「高速道路を運転して、100キロ先の目的地へ行く」という課題を与えられたとき、自己効力感の低い人は「自分には、そのようなことは到底できない」と考えます。 対して、高い人は「自分にはそれができるだろう」と考えます。 自己効力感は、運転の例でいえば運転能力によって変化することもあれば、スキルや経験の獲得によって変化することもあります。 例えば、免許を取りたてのときは運転に対する自己効力感が低かった人も、運転に慣れてくれば「高速道路で100キロ先の目的地へ行くなんて、余裕でできる」と考えられるようになるかもしれません。 自己効力感の強度は、場面によっても違います。 当たり前の話ではありますが、人によって得手不得手がありますから、ある分野で高い自己効力感を持ちえたとしても、違う分野では自己効力感が低くなってしまう場合があり得ます。 ここからは、あくまで個々人に与えられた仕事に対する自己効力感について触れてゆくことにしましょう。 セルフ・エフィカシーに興味のある方は、こちらの記事もおすすめです。 自己効力感の高さはモチベーションや成果に影響する 仕事に対する自己効力感の強度は、人によって違います。 バンデュラらの心理実験により、自己効力感が高い人ほど大きな課題にチャレンジしようとする強い気持ちがあり、また達成する確率が高いことが知られています。 自分の仕事に関する成果を上げようと思ったら、自己効力感をアップさせることが重要です。 では、どうすれば自己効力感を高めることができるのでしょうか。 自分が内面から変化する方法と、組織文化や体制を変える方法の2つがあります。 これなら、日常的にやっているという人も多そうですね。 モチベーションが出ない、成果が表れないと悩むときは、「自分はこの仕事を遂行する能力があると思っているか?」「思っていないとしたら、何がネックなんだろう?」「どうすればできると思えるだろうか」と自問自答してみましょう。 質の高い看護を行う病院を「マグネット病院」と呼びますが、こういった病院では、職務ストレスが低く、モチベーションが高く、ケアの質も高いことが知られています。 つまり看護師の自己効力感が高いことが推測されるのです。 マグネット病院に共通している、看護師にとって重要な組織構造の特徴は、以下の3つです。 (引用元:『人と組織を変える自己効力』林伸二、同文館出版) これら3つの組織構造特徴が強くなるほど、看護師の心身の疲労感がなくなり、職務満足と患者のケアの質が向上することがわかっています。 また、マグネット病院に共通している組織文化として「患者第一主義」があることも、研究によって判明しました。 病院と一般的な組織の間にはさまざまな違いがありますが、組織全体の自己効力感を高めたいと思ったときには、参考になる考え方です。 社員らが、まずは会社の利益ではなく顧客の方を向き、最高のサービスをするための権限や責任を与えられている。 そんな環境になっているでしょうか。 内から外から、自己効力感を高めよう 以上のように、自己効力感を高めるには、自分自身の経験値を上げたり人の経験から学んだりすることが重要であり、また職場の文化や組織体制の変革が必要な場合もあります。 社員一人で職場の文化を変えるのは難しいので、まずは自分でできることから始めてみませんか。 モチベーションが足りない、成果が出ない……そう感じたら、自分の至らなさを責めるのではなく、自己効力感をアップさせる方法を考えましょう。 「やればできる」と感じられることが、成功の第一歩です。

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自己効力感(セルフ・エフィカシー)とは?自己肯定感との違いと尺度

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自己効力感(セルフエフィカシー)とは 自己効力感(セルフエフィカシーSelf Efficacy)とは、心理学者であるアルバート・バンデューラ(Bandura A)によって提唱されたもので、以下の様に定義されている。 『ある結果を生み出すために必要な行動をどの程度うまくおこなうことが出来るかという個人の確信のこと』 人がある行動を起こそうとする際、その行動を「自分がどの程度うまく行えそうか」という予想の程度によって、実際の行動が生起されるかどうかが変化する。 そして、「自分は出来るのだ!」という思いが行動を引き起こすのであり、この思いこそが自己効力感と言える。 ある課題を与えられたときに、 自己効力感の高い人は「やってやろう!」と思えるため、行動に繋がり易い。 一方で、自己効力感の低い人は「出来ないかも・・」と尻込みする傾向があり、行動に繋がりにくい。 このように、行動を起こすためには、その前提となる自己効力感という入り口を通過しなくてはならない。 重複するが、ある行動に対して「できる」という見込み感を強めること、つまりセルフエフィカシーを高めることが出来れば、その行動をうまくおこなえたり、行動の継続を強化出来る可能性がある。 一般に、行動変容ステージの初期でセルフエフィカシーが低く、ステージが高次になるにつれて高まるとされている。 自己効力感(セルフエフィカシー)の2つの水準 Bandura 1977 によると、セルフエフィカシーは以下の2つの水準において人間の行動に影響を及ぼす。 ・第1の水準:特定の場面におけるセルフエフィカシー ・第2の水準:人格特性のセルフエフィカシー 第1の水準:特定の場面におけるセルフエフィカシー(自己効力感) 『特定の場面におけるセルフエフィカシー』とは「個人がいかに一定の状況を克服しようとするか」に影響をお及ぼすセルフエフィカシーである。 特定の場面におけるセルフエフィカシーは、基本的にはある具体的な行動に対する課題特異性(task-specific)な期待を問う概念である。 例えば、禁煙に対するセルフエフィカシーが高くても、減量に対するセルフエフィカシーが低い場合がある。 運動実践による減量セルフエフィカシーが高くても、食事制限(食習慣改善)による減量セルフエフィカシーが低い人もいる。 この場合、目標とする種類の行動について、対象者のセルフエフィカシーを評価し、改善方法を考えることが高い目標達成率に繋がる。 また、自信を持ってとった行動が成功を収めることで、特定の行動に対する対象者のセルフエフィカシーがさらに高まるだけでなく、他の行動に対するセルフエフィカシーも高まり易い。 このような成功体験の蓄積は、行動変容の長期的な継続に繋がると考えられている。 第2の水準:人格特性のセルフエフィカシー(自己効力感) 『人格特性のセルフエフィカシー』とは、長期的に個人の行動に影響を及ぼすセルフエフィカシーである。 人格特性のセルフエフィカシーは、各場面におけるセルフエフィカシーの共変動関係を問題にする概念であり、一般性(generality)と捉えることが出来る。 要は、「ある特定の状況におけるセルフエフィカシーが、異なった状況においても同じ程度の高さにあるかどうか」を問題とする。 なので、一般性セルフエフィカシーの測定を考える際には、ある特定の人々にのみ経験されるような場面に対する質問をするのではなく、より多くの人々が経験しているような場面に対する質問をすることとなる。 自己効力感(セルフエフィカシー)の評価 自己効力感の評価は、前述した以下の両者を用いることが多い。 ・標的行動に対する場合(第1の水準) ・一般性(第2の水準) 標的行動に対する場合(第1の水準)の評価 「標的行動に対する場合(第1の水準)」の評価は以下の様に進める。 ある具体的な水準の行動に対して「全くできないと思う」を0点、「確実にできると思う」を10点として、具体的な点数で評定させる。 他にも「『確実にできる』を100点とした場合、現時点では何点と考えるか」などいった表現で評定させる場合もある。 一般性(第2の水準)の評価:一般性自己効力感尺度 「一般性(第2の水準)」の評価は「個人がいかに多くの努力を払おうとするか」あるいは「嫌悪的な状況下において、いかに長く耐えることが出来る」かを決定する要因になることに対応している。 一般に、 内的帰属型(成功や失敗は自分の能力や努力にあると考えるタイプ)の人はセルフエフィカシーを高く認知する傾向にあり、 外的帰属型(成功や失敗の原因は偶然であると考え、周囲からの影響を受けやすいタイプ)の人はその逆の傾向にある。 一般性の評価は、「引っ込み思案なほうだと思う」や「社会的状況の中で、困難な状況に遭遇してもそれを克服しようと努力する傾向が強い」など、多くの人に当てはまる状況下について問うように構成されている。 回答者は、これらの質問に対して「はい」「いいえ」の2択で回答する。 ここから先は、一般性(第2水準)自己効力感尺度として10の質問を掲載していく。 スポンサーリンク 自己効力感(セルフエフィカシー)を測定する10の質問 自己効力感(セルフエフィカシー)は、以下の「一般性自己効力感尺度」と呼ばれる10の質問によって調べることができるので、ぜひ自身の自己効力感が高いかどうかをチェックしてみてほしい。 私は、一生頑張れば、困難な問題でおいつも解決することができる• 私は、誰かが私に反対しても、自分が欲しいものを手にするための手段や道を探すことができる• 目的を見失わず、ゴールを達成することは私にとって難しいことではない• 予期せぬ出来事に遭遇しても、私は効率よく対処できる自身がある• 私は入り色な才略にたけているので、思いがけない場面に出くわしたとしてもどうやって切り抜ければよいのか分かる• 必要な努力さえ惜しまなければ、私は大体の問題を解決することができる• 自分の物事に対処する能力を信じているので、困難なことに立ち向かっても取り乱したりしない• 問題に直面しても、いつもいくつかの解決策を見つけることができる• 苦境に陥っても、いくつも解決策を考え付く• どんなことがおころうとも、私はいつもそのことに対処することができる 自己効力感(セルフエフィカシー)の高め方 自己効力感(セルフエフィカシー)は以下の4つの因子によって形成されると言われている。 従って、これらの因子を体験することによって自己効力を高めることができる。 これが最も自己効力感を定着させると言われている。 まだ仕事の地震が形成されていない新入社員に「やれば出来る!」という自己効力感を養うには小さな仕事でも構わないので成功体験を味わう機会を与えることは効果がある。 例えば、自分と近い立場の人が、不可能だと考えられていた偉業を達成すると、それが代理体験となり「自分たちにもできるのではないか」という自己効力感が発生することがある。 他者のブログを読んで影響を受け、「自分もやってみよう!」と行動に繋がることも、代理経験に該当するケースがある。 院内におけるクライアント同士のイドバタ会議で、ポジティブな行動に繋がることも、代理経験に該当するケースがある。 親から「あなただったら出来る」「才能があるからあきらめずに続ければなんとかなる」と言われ続けて育った子供は自己効力感が高くなるかもしれない。 ただし、言語説得のみによる自己効力感は、容易に消失し易いと言われている。 つまり、セラピストが上手に理屈を説明することで「出来るかもしれない」という自己効力感を高めることが出来るかもしれない一方で、それだけでは実際の行動に結びつかない可能性も高い。 痛みにおける自己効力感(セルフエフィカシー) 痛みを抱えている人は「これをしたら痛みが悪化する」というように自身で決めつけて、行動パターンが狭くなってしまいがちである。 しかし、これまでとは違う行動をしてみることで「あれ?意外と出来たな!」とか「一人でも対処が出来るんだ」というような新しい発見が出来ることもある。 この嬉しい発見こそが、「もう少し自分でやってみよう」「自分の力でもっといろんなことが出来るんじゃないか」というように、その人の考え方をどんどんと変えていくきっかけになる。 例えば、で、腰が痛くなると思い込んでいる動き(番組内では腰椎伸展として紹介)を実際に実施して大丈夫だった」という事実は、生理的情緒的高揚をもたらし、自己効力感を高めることに繋がったといえる。 自己効力感の適正化 これまで述べてきたように、「自己効力感(セルフエフィカシー)を高めること」はポジティブなイメージを与えてしまうが、自己効力感が高いことが必ずしもポジティブであるとは限らない。 例えば、骨折術後に医師が荷重制限を出しているにもかかわらず「もう大丈夫だろう」という自己判断のもと言いつけを守らず、取り返しのつかないことになったり、 「最初は10分の散歩から始めましょう」と歩行時間を設定しても、「10分じゃ大した運動にならないと思って30分歩いてしまった」とのことで痛みが悪化したり、 あるいは、加齢により若いころよりバランス能力が低下しているにも関わらず、「これくらい出来る」と無理をして転倒をしたり。 つまり、「自分の現在の能力を高く見積もりすぎてしまう」という場合には問題がある。 したがって自己効力感に関しては、「高める」というより「適正化する」という表現の方が良いのかもしれない。 前述したでは、慢性腰痛を有した患者の中には、「腰を反らすことに恐怖感を覚える」ケースが多いとされている。 そして、その人たちの中には 「恐怖を感じているが、腰を反らしても大丈夫な人」 「恐怖を感じていて、腰を反らしたら痛みが出てしまう人」 の2パターンが存在すると思われる。 そして、前者に関しては「反らしても大丈夫にも関わらず、出来ない」という自己効力感が低い状態にあるため、「腰を反らしても大丈夫だ」という適正な水準にまで自己効力感を高めてあげる必要がある。 他方で、後者は「実際に痛いから腰を反らさない」のであって、自己効力感が低いとは言えない。 あるいは、痛みを誘発しやすい動作に関しても、恐怖をものともせず果敢に動かし過ぎる人達も少なからず存在しており、この人達はむしろ自己効力感が高いことが問題といえる。 スポンサーリンク 恐怖-回避思考が強いかどうかで治療選択が変化する可能性 最後に『書籍: 』の一部を引用して終わりにする。 この記事は、恐怖-回避思考が強いかどうかも考慮することの大切さを示しているのではと感じる。 痛みの知覚の変調は、注意・記憶といった脳の認知機能によっても起こる。 それらの情報を統合するのも前頭前野である。 前頭前野は大脳辺縁系からの自己の情動に関する情報、そして他の大脳皮質領域(頭頂葉、側頭葉など)からの自己および外部の認知に関する情報を統合して、自己の痛みの状態を評価している。 患者から発せられる痛みの状態に対する言動は、この評価を介したものであり、情動や認知の側面によって最終的に述べられる痛みの程度は変調してしまう。 だからこそ、患者から述べられる言葉に対して傾聴し、それを理解しようとする意思を表し、それに対して共同注意し、問題ととらえ解決していこうとするプロセスを絶えず行いながら医療者は患者とともに生きなければならない。 こうした研究結果は、個人の志向性など心の状態が違えば治療の選択を変えていくという臨床意思決定が求められることを示している。 その意思決定の多様性こそが患者が求めている治療であり、その多様性をもたらすためには、基礎から臨床の幅広い情報を求め、その情報に基づいて思考を循環させていくことが必要である。 「疼痛と自己効力感」の関連記事 痛みは恐怖-回避思考モデルによって悪循環にはまってしまう可能性がある。 そして、この悪循環を断ち切るためにも自己効力感は重要である。 自己効力感を高める方法の一つとして「痛み日記」があり、その日記に「ペインスケール」も活用する方法もあったりする。 自己効力感と対局な言葉として、『学習性無力感』という用語があり、リハビリや看護をするにあたっては、こちらも重要な知識だと思われる。 自己効力感と似た言葉として、『レジリエンス』という用語があり、こちらもリハビリ・看護のみならず多くの分野で注目されているので是非チェックしてみてほしい。 痛みのリハビリ(理学療法・作業療法)として、今注目を集めている『認知行動療法』についてまとめている。 認知行動療法の基本的な部分にも十分言及しているので、「痛み治療」のみならず、認知行動療法に興味がる方は是非チェックしてみてほしい。

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セルフ・エフィカシーとは?

セルフ エフィカシー

コーチングを依頼したクライアントはゴールの達成を望んでいるのですが、コーチができるのは、その可能生を高めるためにクライアントのエフィカシーを高め、ゴールを達成するのはクライアント本人次第。 コーチング以外でも、 たいていの問題の解決策として苫米地さんが提案するのがエフィカシーを高めることです。 エフィカシーとは? ではエフィカシーとは何でしょうか? エフィカシーは心理学用語で、正確にはself-efficacy セルフエフィカシー)です。 日本語では自己効力感と訳されます。 自己効力感と言われてもいまいち理解しにくいですが、要するに自分の能力に対する信頼感のこと。 英語ではセルフエフィカシー以外にもself-confidence(セルフコンフィデンス=自信)やself-esteem(セルフエスティーム=自尊心)など似たような言葉がありますが、 エフィカシーの特徴は何かしらの課題を達成するための能力に対する自信を指している点です。 例えば自分の行動をコントロールする能力、対人関係の能力、勉強ができる能力などがあります。 これらはそれぞれ自己統制的自己効力感、社会的自己効力感、学業的自己効力感と言われます。 このエフィカシーは苫米地さんの作った用語ではなくて元ネタがあります。 アルバート・バンデューラ氏について セルフエフィカシーの概念を提唱したのがカナダ人心理学者のアルバート・バンデューラ氏(Albert Bandura)です。 バンデューラ氏はアメリカ心理学協会(APA)の元会長で、 論文が引用されたランキングで第4位。 学者の能力を判断するにあたって、論文の引用数(インパクトファクター)というのは一つの指標になります。 実際に論文の引用数を調べることができるGoogle Scholarで検索してみるとという途方もない数字が出てきます 2018年2月現在 そしてバンデューラ氏は20世紀最高の心理学者ベスト100のランキングでは第4位に選ばれています。 心理学の世界では 行動分析学のスキナーや精神分析のフロイトなどのビックネームに次いで偉大な心理学者だといえるでしょう。 苫米地さんの行っているコーチングの団体TPIジャパンのサイトにはTPIEの開発協力者としてバンデューラ氏の名前が載っています。 また、TPIの英語のサイトの TPIの歴史には以下のようにあります。 Albert Bandura. Bandura is the most-referenced living psychologist according to the American Psychological Association magazine, and his relationship with the Institute continues to this day. バンデューラ博士は、アメリカ心理学協会誌によると、最も参考になった生きている心理学者であり、研究所との関係は今日も続いています。 1991年にルータイス氏とコラボしたそうです。 その後の1995年にルータイス氏は「(原題はSMART TALK)」を出版しました。 アファメーションを行うのもエフィカシーを高めることが目的です。 ルータイス氏のコーチングの理論的、学術的な部分を補足、開発したのがバンデューラ氏ではないでしょうか。 激動社会の中の自己効力感 『激動社会の中の自己効力感』は1997年に出版されました。 バンデューラ氏だけではなく、多くの心理学者が書いている論文集になります。 内容は健康から職業、教育など幅広いですがテーマには自己効力感(エフィカシー)についてのものです。 エフィカシーを高めるには? バンデューラ氏はエフィカシーを高めるには4つの方法があるといいます。 1つ目は成功体験です。 人間は経験によって物事を判断します。 成功体験を多く積むことができればエフィカシーも上がります。 逆に失敗体験をするとエフィカシーを下げます。 初めのうちは小さな成功を積み重ねたり、失敗をどうとらえるかが重要になってきます。 2つ目は代理体験です。 自分と似たような境遇や似たような環境にいる人が成功しているのを見ると、自分にもできるという信念を持つことができて、エフィカシーが上がります。 これは成功者のインタビューや自伝などを読むことがよいかもしれません。 3つ目は社会的説得です。 周りから認められることによってエフィカシーを高める方法です。 周りの人にあいつは出来ると言われて本人もできる気になるということ。 ただしこれが難しいとバンデューラ氏はいっています。 自分の力ではどうにもならないからです。 また他人のエフィカシーを高めようと思っても、本人にその気がなければ効果がありません。 この解決策になりえるのがコーチングなのだと思います。 4つ目は生理的なことや感情です。 自分が元気で健康だと当然エフィカシーも上がり、何かしらの理由で弱っていたらエフィカシーも下がります。 感情については言うまでもありません。 苫米地さんは健康に関する本も書いていますが、これもエフィカシーを上げるにあたって必要なこと。 感情はアファメーションが効果的です。 高いエフィカシーが必要な理由 苫米地さんは仕事やスポーツ以外にも高いエフィカシーが必要だといいますが、バンデューラ氏も同じです。 人間が目標を達成したり肯定的ウェルビーイング状態にあるためには、楽観的な自己効力を必要とする、これは通常の社会の現実が困難にあふれているからである。 妨害、災難、失敗、挫折、不公平などでいっぱいである。 成功するのにたゆまぬ努力を維持するためには、強い自己効力感をもちつづけなければならない。 13ページ 現実の世界のさまざまな困難を乗り越えて、ゴールを達成するためには高いエフィカシーが必要だというのです。 エフィカシーが高いと問題はないのか? エフィカシーを上げることの問題として、自分の能力を過大評価してしまう危険性はよく言われます。 などあります。 自分を過大評価することについてはバンデューラ氏も否定していません。 むしろ肯定的にとらえています。 自己評価を誤ると、自分の能力を過大評価しがちである(Taylor,1989)。 これは、根本から変えてしまうべき認知的な弱点とか性格的な欠点ではなくむしろ、利点である。 もし、効力の信念が常にその人の出来事だけを反映しているのであれば、日常の自分の能力に対する判断を過度に控えめに定めてしまうだろうし、それは、そういった傾向の習慣化をもたらす。 用心深い自己評価のもとでは、人々は直接手の届かない野望はもたないし、普通の行為を超越するための余分な努力をすることはめったにない。 実際に、子どもたちが自分の能力を楽観的に信じたときに、それを咎められるような社会システムでは、子どもたちは自分の達成の可能性を控えめな予測にあわせてしまうものである(Oettingen,1995[本書5章])。 13ページ 苫米地さんは大きなゴールを達成するためには『ノット・ノーマル』であることが必要だといいます。 ゴールが大きければ大きいほど普通のやり方や常識的なやり方では通用せず、普通でない方法が必要だからです。 バンデューラ氏も社会改革などの大きな分野では、現実主義よりも(多少誤っていようとも)エフィカシーの高さが必要だといいます。 そうでなければ、困難なことを成し遂げるのは難しいからです。 こんな人にオススメ 上に引用した文章を見ればわかると思いますが、本書の文章は読みにくいです。 論文集なのだから当然ですが、初心者にお勧めできるわけではありません。 エフィカシーについて知りたければ苫米地さんの本のほうがわかりやすく読みやすいです。 しかし、 コーチング理論の学術的な裏付けやエフィカシーについて深く知りたいのであれば、本書を読む価値はあると思います。

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