パン コースト 症候群。 [看護学生さん必見]肺癌の症状と看護

肺がんの基礎知識|東京慈恵会医科大学附属柏病院

パン コースト 症候群

Pancoast症候群は、Pancoast腫瘍(肺癌の一種)に付随するユニークな一連の症状に与えられる用語です。 Pancoast腫瘍は、すべての肺癌の5%未満を占める非小細胞癌の一種です。 彼らは1932年に彼らを発見したアメリカの放射線学者の名前をとっています — ヘンリーパンコースト博士。 Pancoast腫瘍とは何ですか? パンコアスト腫瘍は、癌が肺空間内のどこに位置するかを指す。 大部分の癌は肺でより低く発現するが、Pancoast腫瘍はどちらの肺の上部でも増殖する。 この位置決めのために、それらは隣接する組織に入る。 一般的に影響を受ける構造は次のとおりです。 リンパ管• 隣接するリブ• 肺の間に位置する領域• 背骨の小さな骨 危険因子 Pancoast症候群の危険因子は、他の肺がんのリスク因子と類似しており、• タバコを吸う• 間接的なタバコの煙にさらされている• アスベストとラドンとの長期接触• 金やニッケルなどの産業要素にさらされている パンコアスト症候群は古典的には肺がんと関連しているが、まれに、他の状態から生じる可能性がある。 これらの条件には、• 乳がん• デスモイド腫瘍• 腺様嚢胞癌• 甲状腺癌• 特定の細菌感染および真菌感染 症状 Pancoast症候群の症状は、肺の他の部分の癌に付随する症状とは異なる。 事実、Pancoast腫瘍は、通常、肺癌に関連する咳や息切れの原因となることはめったにありません。 代わりに、疲労や体重減少などの一般的な癌症状に加えて、パンコスト腫瘍は、胸部、頚部、顔面、および腕の上部の神経に圧力をかけることがあります。 この圧力は、次のような特定の症状につながります。 肩と肩の痛み• 腕、肘、脇の下の痛み• 手の弱さ• 手および指の痛みまたは刺痛 関連する痛みは重度で一定である。 手や腕の浪費や収縮も起こることがあります。 ホーナー症候群 ホルナー症候群は、パンコスト腫瘍に関連する別のタイプの症候群である。 それは、特定の神経の損傷または破壊によって引き起こされる徴候および症状の組合せである。 ホーナー症候群は、典型的には顔面の片側のみに作用し、• 小さな瞳孔、2つの目の瞳孔の間に明らかなサイズ差につながる• 上まぶたの垂れ下がり• 下瞼の高さ• 顔の片面を洗い流す• 顔の片側に汗の欠如 診断 Pancoast症候群およびPancoast腫瘍の診断は、症状が肺癌の典型ではないため、遅延する可能性がある。 腫瘍専門医に相談する前に、神経学者または整形外科医に診察を受けることがよくあります。 Pancoast腫瘍は、以下を用いて診断される:• X線:これは、肺の上部に異常な組織を明らかにする可能性があり、腫瘍が肋骨または椎骨に侵入したかどうかを示すことができます。 しかしながら、初期段階では、シャドウイングのためにパンコスト腫瘍はX線フィルム上で見るのが困難である。 CTスキャン:これは、腫瘍が胸壁、背骨、血管、神経、風管、食道管、または肺の間の領域に入ったかどうかを示すことができる。 MRI:MRIは、腫瘍が他の構造に侵入した程度を明らかにするために、一般にCTスキャンよりも正確である。 これは、CTが肺の間の領域を検査する上でより有効であり得るので、CTスキャンの横にしばしば使用される。 気管支鏡検査:この検査は肺の気道を検査する。 組織生検:これは、検査のために腫瘍細胞の一部を除去することを含む。 この処置は、開胸した胸部生検でもよいし、皮膚を通して針を用いて行ってもよい。 その他の検査:これらは、脳や骨などの身体の他の領域への癌の進展を確認するために必要となる場合があります。 例としては、脳のMRI、骨スキャン、PETスキャン、および肺の間の領域を確認するための縦隔鏡検査が挙げられる。 腫瘍診断を確認し、Pancoast腫瘍の段階を正確に評価するために、X線、スキャン、および生検のいくつかの組み合わせが通常行われる。 ステージング TNM(腫瘍、ノード、転移)病期分類システムに基づいて、Pancoast腫瘍は常にT3またはT4腫瘍として分類される。 Pancoast腫瘍の大部分は、T3の腫瘍であると考えられている。 なぜなら、胸壁または首から脊椎の下に延びる神経の鎖のみに侵入するからである。 Pancoast腫瘍の残りはT4腫瘍であると考えられている。 これらの腫瘍は、脊椎、首から上肢に走る神経、または血管からなる構造に侵入する。 医者を見に行くとき Pancoast症候群の症状、または咳や息切れなどの肺がんに関連する症状を発症した場合、医師に診てもらうことが重要です。 Pancoast腫瘍は珍しく、迅速かつ正確な診断を確実にするために、人々は肺癌およびPancoast症候群の分野の知識のある医師に相談したいことがあります。 処理 Pancoast腫瘍の治療は、それを有する人の全体的な健康状態、腫瘍の大きさ、およびそれが影響する領域に依存する。 治療は、症状を軽減するか、または癌を除去することを目指すことができる。 提供される主な治療法は次のとおりです。 化学療法• 放射線療法• 手術 最も効果的なアプローチは、通常、これらの3つの治療法を組み合わせたアプローチです。 例えば、一般的に良好な健康状態であり、腫瘍増殖が限られている初期のパンコスト症候群の人々は、放射線療法と化学療法の組み合わせを受け、次いで手術および術後化学療法を受けることがある。 その他の治療法としては、• 標的療法:癌細胞の活動を選択的に標的とする治療法がある場合もある。 これにより健康な細胞に与えるダメージが少なくなります。 このタイプの治療を受けている人は、通常、副作用がより少なくなります。 症状緩和:鎮痛薬は症状を管理するのに役立ち、ステロイドは神経圧を低下させるために処方される。 手術 Pancoast腫瘍の手術は、遭遇することがある困難のために、常に外科医によって実施されるべきである。 そのような手術は、肺全体、近くの組織に影響を与えた手術、または上部の肋骨の除去を含むことがある。 状況によっては、大動脈の除去が必要な場合もある。 そうであれば、それは血液の供給を維持する人工的なチューブに置き換えられます。 防止 肺癌を発症する危険性を減らすために取ることができる最も重要な予防措置は、喫煙をやめることです。 アスベストやラドンなどの間接喫煙や物質への暴露を避けることも、リスクを軽減します。 スクリーニングは、初期段階でがんを摘出し、その進行を防ぐために取ることができるもう1つのステップです。 肺がんの家族歴を持つ人、55歳以上の人、喫煙者、元喫煙者は、肺がん検診の選択肢について医師に相談したいと思うかもしれません。 見通し Pancoast腫瘍の生存率は過去数十年にわたり上昇しており、肺のより低い位置にある癌性腫瘍よりも優れた見通しを示しています。 化学療法、放射線療法、および手術による治療後、2年生存率は55〜70%である。 癌細胞の完全な除去が手術で可能な患者の5年生存率は54〜77%である。 生存率はT4期腫瘍よりT3が良好である。 Pancoast腫瘍の手術は5%の死亡率に関連し、合併率は7〜30%である。 治療を受ける患者の見通しが悪い主な要因は、ホルナー症候群と腫瘍細胞の不完全な除去である。

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パン コースト 症候群

肺癌は世界における癌関連死因の第1位である。 約85%の症例に喫煙の関連がみられる。 症状としては,咳嗽,胸部不快感または胸痛,体重減少などのほか,頻度は低いものの喀血もありうるが,多くの患者では何の臨床症状もないまま転移を来す。 診断は,典型的には胸部X線またはCTによって行い,生検によって確定する。 治療には,病期に応じ手術,化学療法,放射線療法,またはこれらの組合せなどがある。 過去数十年間,肺癌患者の予後は不良であり,診断時から5年を超えて生存する患者はわずか15%であった。 しかしながら,治療の標的となりうる特定の変異が同定されたことにより,転帰は改善している。 疫学 呼吸上皮細胞が腫瘍化するには,発癌を促進する物質への長期曝露および複数の遺伝子変異の蓄積を要する(発癌の素地[field carcinogenesis]と呼ばれる効果)。 また,癌抑制遺伝子( p53, APC)を阻害する変異も発癌につながる可能性がある。 原因である可能性があるその他の変異としては, EML-4-ALK転座や ROS-1, BRAF, PI3KCAの変異などがある。 このように肺癌の一次的な原因となる遺伝子の変異は,発癌ドライバー変異(oncogenic driver mutation)と呼ばれる。 発癌ドライバー変異は,喫煙者において肺癌の原因や寄与因子となりうるが,それらの変異は非喫煙者において肺癌の原因となる可能性が特に高い。 2014年のLung Cancer Mutation Consortium(LCMC)による研究では,喫煙者および非喫煙者の肺に発生した肺癌733例の64%でドライバー変異が認められた( K-ras変異が25%, EGFR変異が17%, EML-4-ALKが8%, BRAF変異が2%[])。 発癌ドライバー変異を標的とする新たな治療法が開発中である。 スクリーニングは早期患者に有益と考えられており,特に外科的切除で治療可能な早期のNSCLCに対する有益性が大きい。 Preventive Services Task Force(USPSTF)は,「正味での中程度の有益性」を根拠として,30 pack-year以上の喫煙歴を有し,現在も喫煙しているか禁煙期間が15年未満である55~80歳の無症状の喫煙者を対象とした年1回のLDCTスクリーニングを推奨している。 スクリーニングでは,治療を拒否すると予想される患者や重篤な併存症のために治療を完了できないと予想される患者など,早期発見が有益とならない見込みのある患者を対象から除外すべきである。 さらに,LDCTスクリーニングは,LDCTへの習熟が確認されていて,かつフォローアップのための確立された診断・治療プロトコールを遵守している施設で実施するよう推奨されている。 PETはかなり正確で非侵襲的な検査であり,縦隔リンパ節の悪性病変およびその他の遠隔転移を同定するために用いられる(代謝による病期診断)。 PET-CT複合機では,単一のガントリー内でスキャンすることにより,PETとCTの画像が組み合わされて1枚の画像として提供されるため,別々の機械で撮影した2枚のCTとMRIの画像を視覚的に比較するより正確にNSCLCの病理診断が行える。 PETおよびPET—CTには費用,利用可能性,および特異度の点で限界がある(すなわち,この検査はかなり感度が高く陰性適中率は極めて高いが,陽性適中率はそれほど高くない)。 PETの結果で診断がはっきりしない場合,気管支鏡検査,縦隔鏡検査,または胸腔鏡下手術(VATS)が転移が疑わしい縦隔リンパ節の生検に用いられることがある。 PETを行わない場合,針生検によって疑わしい肝臓または副腎の病変を評価しなければならない。 NSCLCでは,5年生存率が病期によって異なり,I期の患者では60~70%,IV期の患者では1%未満である。 転移のあるNSCLC患者では,無治療での生存期間が平均6カ月であるのに対し,治療を受けた場合の生存期間中央値は約9カ月である。 近年,NSCLC患者の生存期間は,早期および晩期においてともに改善している。 早期症例(IB~IIIB期)において,外科的切除後プラチナ製剤をベースとする化学療法レジメンを用いた場合,生存期間が改善することをエビデンスが示している。 さらに,IV期患者,特に EGFR変異, EML-4-ALK転座,または ROS-1 転座がある患者において,分子標的療法により生存期間の改善が得られている。 治療 進展型では,治療は放射線療法よりも化学療法が中心であるが,骨または脳への転移に対する緩和治療として放射線療法がしばしば用いられる。 化学療法に対し極めて反応のよい患者には,限局型SCLCと同様,脳内のSCLC増殖を防ぐため,ときに予防的放射線頭蓋照射が用いられる。 化学療法で完全奏効に近い反応が得られた一部のまれな患者では,ときに胸部放射線療法によって病勢コントロールが改善されるようである。 エトポシドの代わりにトポイソメラーゼ阻害薬(イリノテカンまたはノギテカン)を用いることで,生存期間が延長するかどうかは不明である。 これらの薬物の単独投与または他の薬物との併用投与は,難治例および再発例(病期は問わない)でも一般的に使用される。 術前肺機能が評価される。 NSCLCにおける手術は,一葉または片肺を切除しても十分な肺予備能が期待される場合にのみ行われる。 FEV 1 800mLまたはFEV 1予測正常値の40% を超えれば,術後の肺機能が十分であることが示唆されるが,COPD患者における肺容量減少手術の研究では,FEV 1 4cmの患者に行われることもある。 臨床試験では,術後補助化学療法を用いることで5年生存率が上昇することが証明されている。 しかしながら,術後補助化学療法を用いるかどうかは,患者の併存疾患およびリスク評価によって決まる。 一般的に用いられる化学療法のレジメンは,シスプラチンを含む2剤併用(シスプラチンと,その他の化学療法薬[ビノレルビン,ドセタキセル,パクリタキセルなど]の併用)である。 早期NSCLCにおける術前補助(ネオアジュバント)化学療法もよく用いられ,これはシスプラチンを含む2剤併用4サイクルによる。 シスプラチンを投与できない患者では,カルボプラチンに置き換えてもよい。 III期は化学療法,放射線療法,手術,またはこれらの組合せによって治療する;治療の順序および選択は,病変の位置および併存疾患に依存する。 一般に,化学療法と放射線療法の同時施行は,臨床病期IIIA期の切除不能例に対する標準治療と考えられているが,生存期間は依然不良である(生存期間中央値,10~14カ月)。 IIIB期で対側縦隔リンパ節転移または鎖骨上リンパ節転移を伴う患者には,放射線療法または化学療法もしくはそれらの併用が勧められる。 局所進行例で心臓,大血管,縦隔,または脊椎への浸潤がみられる患者には,通常は放射線療法が施行される。 一部の患者(例,T4 N0 M0の腫瘍を有する患者)では,外科的切除に加えて,化学療法と放射線療法の併用による術前または術後補助療法を施行できる場合がある。 IIIB期の患者が治療を受けた場合の5年生存率は5%である。 発癌ドライバー変異のある腫瘍に対しては,対応する阻害薬がまず使用される。 IV期の患者で, EGFRの感受性変異(すなわち,エクソン19の欠損,エクソン21 L858変異)をもつ場合,EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が第1選択薬として投与されることがある;標準化学療法を用いた場合よりも奏効率および無増悪生存期間が良好である。 EGFR TKIにはゲフィチニブおよびエルロチニブなどがある。 EML -4-ALK転座のある患者には ALKおよび ROS-1阻害薬であるクリゾチニブを投与すべきである。 ALK変異を有する患者には,アレクチニブまたはセリチニブが使用できる。 ROS-1変異を有する患者には,クリゾチニブまたはエルロチニブが使用できる。 BRAF変異を有する患者には,BRAF阻害薬(例,ベムラフェニブ)が有益となる可能性がある。 同様に, PI3K変異のある患者は,現在開発中のPI3K阻害薬に反応する可能性があると期待されている。 他にも多くの生物製剤が研究段階にあり,その中には,癌細胞のシグナル伝達経路や増殖する癌細胞に酸素と栄養を供給する血管新生の経路を特異的に標的とするものなどがある。

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肺がん

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肺がん• (、、)• 悪性胸膜中皮腫• 平成26年の統計では、日本人の肺がん死亡者は73,396名(男 52,505, 女20,891)で、全体と男性ではがん死亡原因の一位、女性でも大腸がんに次いで二位です。 肺がんは治りにくいがんの代表であり、肺がんによる死亡を減らしていくためには、まず予防することが重要です。 肺がんにならないようにする(一次予防)には、なんと言っても禁煙が重要です。 日本では他の先進国と比べて男性の喫煙率が高いのが特徴です。 たばこの量と肺がんになる危険 リスク には相関関係があり、一日20本吸う人は非喫煙者にくらべておよそ10倍程度肺がんで死亡しやすいことがわかります。 また、最近は非喫煙者の肺がんも少なくありませんが、その際、他人の吐いたたばこの煙を吸うことによって肺がんになりやすくなることも知られています。 これを受動喫煙といいますが、夫がヘビースモーカーの場合、妻の肺がんの危険は2-3倍程度上昇するといわれています。 最近は、タバコを吸わない人の肺がんも少なくありません。 肺がんの原因にはたばこ以外にも、大気汚染ディーゼル、職業性の発がん物質 アスベスト、鉛、クロムなど もありますが、大部分は不明です。 従って、禁煙だけで肺がんから身をまもることは困難で、症状のないうちに検診で肺がんを早期に発見すること 二次予防 が次に重要になります。 しかし、検診によって肺がんの死亡のリスクが減少する度合いは良くて半分程度であり、これにも限界があります。 最近は低線量CTが検診に導入されるようになり、更なる肺がん死亡の減少に役立つかが検討されています。 肺がんは気管支や肺胞から発生する悪性腫瘍の総称です。 タバコや化学物質が肺がんの原因になるとされています。 腫瘍は肺の局所で腫瘤を作りさらには隣接する臓器へ浸潤を起こし様々な症状を引き起こします。 あるいはリンパ節や、遠くの臓器に転移を起こし、最終的には死におとしいれてしまいます。 肺がんは小細胞がんと非小細胞がんに大別され、さらに非小細胞肺がんは腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんに分けられています。 小細胞がんは、早期より転移傾向が強く、悪性度が一段と高いがんですが、化学療法や放射線に対する感受性が高く、治療の中心は化学療法と考えられています。 一方、残り80〜90%をしめる非小細胞肺がんは化学療法や放射線に対する感受性が低く、治癒を目指すには比較的早期に発見し、手術によって病巣を取り除くことが一番と考えられています。 また、肺がんの発生する場所によって、末梢型と中枢型に分類することもあります。 肺がんの症状に特異的なものはありませんが、ある程度進行した症例では、血痰、胸痛、せきなどがみられます。 また、場合により非常に特徴的な症状を出すこともあります。 パンコースト型肺がんの場合は、肺の一番上に(肺尖部)にがんができ、腕への神経などを侵すために、頑固な腕の疼痛(とくに上腕内側)、肩痛、瞳孔の縮小、顔面発汗の停止等が見られることがあり、整形外科などを受診して発見が遅れることがあります。 また、がん細胞が種々のホルモンを分泌して、ホルモン過剰産成による症状をきたすこともあります。 しかし、症状で発見されるがんは一般に進んでいることが多く、できれば無症状の内に検診等で発見して治療したいものです。 症状や検診で肺がんの疑いがもたれると、いろいろな検査が行われます。 1)肺がんであるかどうか がん細胞の存在を証明する必要がありますが、実際はしばしば困難なことも少なくありません。 超音波 気管支鏡生検(EBUS)、CTガイド下生検、食道・胃からの超音波内視鏡 EUS 生検などがあります。 肺内の病変に対して、一般的には気管支鏡検査を行い、組織の一部を採取し病理検査で調べます。 CTガイド下肺生検とは、CTを撮影しながらその画像を参考に、直接体外から肺内の病変に向けて検査針を刺し、確実に組織を採取する方法です。 胸部のリンパ節の他に、脳、他の部の肺、肝、副腎、骨などへの転移の有無を調べることが重要です。 最近導入されたPET検査は「陽電子放射断層撮影」という意味で、ポジトロンCT等ともいわれます。 がん細胞は正常な細胞に比べて3〜8倍のブドウ糖を取り込みます。 PET検査はその性質を利用した検査で、ブドウ糖によく似た構造のFDG(フルオロデオキシグルコース)という薬剤を注射した後、それをPET装置で撮影しFDGの集まり方を画像化して診断するものです。 FDGは脳、心臓、腎・尿管・膀胱などの正常臓器に生理的に集積するため、これらの臓器の病変の評価は困難な場合があります。 また、活動性の炎症や良性腫瘍にも集積する場合があり、 結核やサルコイドーシスなど 病変の良悪性の判断が困難な場合もあります。 また一般には1cm以下の病変については集積の程度によっては検出困難です。 病気の広がり(転移部位)がわかり治療方針の決定に役立っています。 3) 1)2)で計画される治療に耐えるだけの体力があるか がんの治療では手術にしろ、抗がん剤の治療にしろ、いずれにしても患者さんへの負担をゼロにすることはできません。 そこで、肺がんの種類や進行度によって計画された治療に、その患者さんが耐えられるかどうかを総合的に評価する必要があります。 これには血液検査、心電図検査、肺機能検査などで全身の機能を調べます。 治療方針の決定のためにはどのくらい病気が広がっているか(ステージ)を決定することが非常に重要になってきます。 具体的には、肺の原発腫瘍の広がり(T)、リンパ節転移(N)、遠隔転移(M)のそれぞれについて点数をつけ、その組み合わせでI期からIV期のステージが決められています。 一般的に、I期からIIIA期の一部までが手術の対象と考えられています。 非小細胞肺がんの治療方針 非小細胞肺がんはIA期からIIIA期の一部まで(局所に限局している病期)が手術の対象となります。 進行したIIIA期やIIIB期(局所で進展している時期)では、放射線と化学療法を組みあわせて同時に治療を行うことが標準治療です。 放射線は60グレイ程度、一日2グレイで30回(6週)、化学療法はプラチナ併用化学療法を、3-4クール行います。 放射線治療では、照射する範囲の広さを考慮して治療方針をたてます。 IV期(遠隔転移がある病期)では、局所療法である外科手術や根治的放射線治療は行わず、化学療法を主体とする治療を行います。 同じ病期でも、がんの進行具合、年齢、全身状態、心肺機能、合併症などにより、治療法の選択は変わってきます。 【臨床病期別の治療方針】 肺がん患者さんの数は年々増加しており、手術を受けられる患者さんの数も経年的に増加しています。 早期肺がんから進行肺がんまでの全肺がん患者さんのおよそ3割の方に手術治療が行われています。 肺癌の治療は、画像から判断される進行度(臨床病期)に基づいて行われており、病態の理解が大切です。 治療方法の選択として手術と放射線療法は局所の治療、抗がん剤は全身治療になります。 IA期からIIB期までは手術が第一選択と判断されることが多く、縦隔リンパ節転移を認めるIIIA期では、手術適応は一部です。 IIIB期以降では手術の適応は少なくなり他の治療法を選択することが多くなります。 手術をするとどのくらい治るのか?このことは通常5年生存率(治療日を基準にして時間経過とともにどのくらいの患者さんが生存しているか)という数値で表されます。 統計ですから患者さんごとに様々な経過をたどりうるということに留意する必要があります。 肺癌の標準術式は病変のできた肺を袋(葉)の単位で切除する肺葉切除です。 病変は小さくても「根」が張ったように広がっており、病変の見かけの大きさよりも大きく肺を切除する必要があります。 区域切除は肺葉より小さな解剖学的単位で肺を切除する方法、部分切除はそれよりさらに小さく切除する方法で、呼吸機能等身体的に肺葉切除が困難な場合に行われます。 また区域・部分切除は術前のCTで病変の「根」が大きくないと判断される病変にも適応されるようになってきました。 さらに転移が生じうるリンパ節を切除し転移の有無を調べるリンパ節郭清が組み合わされて標準術式となります。 肺が切除された部位は空洞のようになりますが残存肺が変形・拡張して膨張するという変化を示します。 数か月の単位で変化し、個人差が大きい部分です。 手術の方法には大きく分けて開胸手術と胸腔鏡手術があります。 胸腔鏡手術は近年進歩してきた方法で当院では主に早期の肺癌に適応としています。 施設毎に適応や方法が異なります。 治療例。 右上葉肺腺癌IA期。 胸腔鏡下右肺上葉切除+リンパ節郭清。 4年無再発。 治療例。 左上葉肺腺癌IA期。 腋窩小開胸左上葉部分切除による診断後に左上葉切除+リンパ節郭清。 4年無再発。 治療例。 左上葉肺門部扁平上皮癌IIB期。 左肺全摘+リンパ節郭清。 4年無再発。 治療例。 右上葉扁平上皮癌+胸壁浸潤+低肺機能IIB期。 肺を温存し肺上下葉区域切除+肋骨胸壁合併切除+リンパ節郭清。 4年無再発。 肺癌の手術では病変よりも大きく肺を切除するため、呼吸機能の低下が起こり得ますし、身体に負担となります。 患者さんの持つ因子(喫煙、心肺機能、糖尿病等々)も大きく関連します。 肺切除手術で生じうる周術期の死亡率はおよそ0. 3〜0. 4%(2010年肺癌合同登録委員会報告の全国データ)とされます。 主な原因は、呼吸不全、肺炎、出血、感染、余病の発生(心筋梗塞、脳卒中、肺梗塞)などです。 手術に伴うリスクには以下のようなものがあります。 通常、手術日からおよそ1週間から10日で退院となります。 退院可能とは、全快した状態ではなく自宅療養が可能と判断された状態です。 その後2週から1ヶ月〜3ヶ月毎に通院していただき術後の経過をみます。 術後およそ2ヶ月間は患側上肢に運動制限が感じられる場合が多く、この期間は車の運転や過剰な力がかかる動作は控えていただく必要があります。 およそ3ヶ月〜半年を過ぎる頃からもとに近い生活ができます。 手術には、術後に、術前より調子がよくなったり、すっかり元に戻る、というタイプの手術もありますが、肺癌に対する肺切除では大きく肺を切除するために、経過が順調でも少し息が切れる、神経痛が残るといった術後のほうが調子が悪く感じてしまうような現象が生じ得ます。 これらの症状は月単位の時間とともに軽快していきますが、術後の体調の変化はこのような経過をたどることに留意する必要があります。 我々は最善最良の手術治療が進みますよう最大限の努力をしてまいります。 もご参照ください。 (肺がんの外科治療 文責 呼吸器外科部 坂倉範昭) がんの放射線治療にはライナックなどの大型治療装置で体の外から放射線を照射する方法(外部照射法)と、線源を入れた容器を臓器の中に入れ照射する方法(小線源治療)とがあります。 肺がんの放射線治療は高エネルギーX線を外部照射することが多いが、最近は定位放射線治療や粒子線治療(陽性線や重粒子線)も行われています。 しかし多くの臨床試験の効果、放射線単独より化学療法の併用が優れ、さらに逐次併用より同時併用が優れていることが明らかにされ現在ではこれが標準治療となっています。 放射線治療の多くは一日一回、週5回、一回2グレイを照射して、合計で非小細胞肺がんで60-70グレイ、小細胞肺がんでは一日二回の多分割照射で45グレイ照射することが一般的です。 副作用には食道炎、肺臓炎、皮膚炎などがあります。 肺門部早期例に対する気管支腔内照射は肺門部早期がんにおいて肺機能を保ちつつ手術例の治療成績と遜色のない結果が得られつつあります。 また、このような肺がんにはPDT(Photo Dynamic Therapy;腫瘍に選択性のある薬剤を投与し、レーザーにより化学反応を起こし、腫瘍のみを選択的に障害を傷害する治療)等も行われています。 また、肺がん脳転移に対しては通常は全脳照射を行われますが、大きさが3cm以下、数が3個以下であれば、ガンマナイフ治療や様々な方向から放射線を集中させる治療 SMART が行われます。 肺がんの治癒というより症状 疼痛や神経障害 の緩和目的・予防目的で骨や脳へ照射が行われることもあります。 化学療法 プラチナ(白金)製剤といわれるシスプラチン、カルボプラチンのどちらかに、90年代に登場した新しい抗がん剤(新規抗がん剤)のうちいずれか1種類を選んで併用し、3-4週ごとに4回治療すること(プラチナ2剤療法)が標準的です。 大規模な検討の結果、どの組み合わせで治療を行っても得られる効果は大体同じくらいと考えられており、中間生存期間は約1年、1年生存率は50%から60%です。 高齢者や、PS不良患者には、新規抗がん剤の中から1種類だけ選んで単独で投与する治療法もよく行われます。 最近承認されたペメトレキセドには組織型による効果の差があります。 すなわち、腺がんを中心とする非扁平上皮がんにおいて、シスプラチン+ゲムシタビン群に比べてシスプラチン+ペメトレキセド群は有意に生存期間を延長することが認められました。 従来の抗がん剤では、非小細胞肺がんの中で組織型によって薬剤を選択することはなかったのですが、ペメトレキセドの登場によって、組織型に応じてより適切な治療法を考慮していくことが可能となりました。 抗がん剤の副作用は薬の種類によって異なりますが、アレルギー反応、消化器症状(嘔気・嘔吐)、血液毒性(白血球減少・貧血・血小板減少)、肝障害、肺障害、腎障害・心毒性、末梢神経障害(しびれ)、脱毛、便秘・下痢などがあります。 プラチナ2剤治療を行った後、二回目に行う治療をセカンドライン治療といいますが、その治療はドセタキセルの単剤使用が標準でした。 分子標的治療 精密医療 肺がんでは、EGFR、ALK、K-RAS、HER2、ROS1、RET、BRAF、MET、NTRK1などの遺伝子異常がみつかり、それぞれの遺伝子異常に対する個別化治療薬(分子標的薬)の開発が進み、精密医療を行うことにより大きな効果が認められるようになってきました。 その他、血管内皮成長因子 VEGF に対する抗体であるベバシズマブは、非扁平上皮がんにおいてプラチナベースの標準化学療法に上乗せ効果があることが明らかとされ(カルボプラチン+パクリタキセル 10. 3月に対してベバシズマブを加えると12. 3月)、米国ではこれが標準治療となっています。 さらに2007年にはシスプラチン+ジェムザールに対しての上乗せ効果も報告されました。 喀血が有害事象として報告されており注意が必要です。 最近ラムシルマブも使えるようになりました。 免疫療法 がん細胞への直接攻撃ではなく、自分自身の免疫ががん細胞に有効に働くようにする新規免疫療法の開発も急速に進み、劇的な効果も見られています。 ヒトには免疫反応の調節メカニズムとして、自己に対する過剰な免疫反応や正常組織への障害を抑えるための機構、免疫チェックポイント機構が働いています。 がんはこの機構を利用してがんに対する攻撃にブレーキをかけています。 このブレーキを解除するのが免疫チェックポイント阻害薬で、最初に開発されたオプジーボは皮膚がん、非小細胞肺がんに続き、腎細胞がん、ホジキンリンパ腫への治療も認可されました。 免疫療法で高い効果が得られる人を治療前に予測する方法についての検討が現在精力的に行われています。 オプジーボに続き、ペンブロリズマブ、アテゾリズマブといった新薬も既に米国では使用され、今後のベストな使用方法について、治療効果の予測や治療必要期間、また他の治療法との併用等について詳細な検討が進行しています。 小細胞肺がんの治療 一方、小細胞肺がんは非小細胞肺がんより放射線、化学療法の感受性が高いこと、発見時にすでに全身へ転移していることが多いことなどから、非手術療法を選択されることが多くなります。 小細胞がんでは治療計画をたてるために、上記のTNM病期よりも、病変が放射線のかけられる範囲 片肺から鎖骨上窩 にとどまっている場合(限局型、LD)かそれ以上に広がっているか(進展型、ED)の分類を用いることが多くなっています。 LDでは化学療法と胸部放射線療法の同時併用を行います。 現在では、シスプラチンとエトポシドの2剤併用化学療法と胸部放射線治療を同時に行う方法が最も優れた治療法とされています。 限局型の治療成績は1981年では中間生存期間は14ヶ月、3年生存率15-20%と報告されていましたが、現在ではそれぞれ20-27ヶ月、30-40%と約2倍に向上しています。 胸部放射線療法は一日二回照射法(加速分割照射)の方が1日一回よりも優れているとされていますが、放射線食道炎も高頻度となります。 完全寛解に到った症例では予防的全脳照射(PCI)を行います。 脳転移の相対リスクが0. 46と減少するのみでなく、3年生存率が15. 3から20. 7%程度向上し生存期間の延長が得られるとされています。 EDの標準的な治療法として、シスプラチンにエトポシドまたはイリノテカンを組み合わせる併用化学療法があります。 進展型の治療成績は1981年では生存期間中央値7ヶ月でしたが、日本臨床腫瘍研究グループで行われた臨床試験においてシスプラチンとイリノテカン併用化学療法は生存期間中央値12. 8ヶ月と2倍近い治療成績を示し、世界から大きな注目を集めました。 また、2007年の米国臨床腫瘍学会において、進展型においても奏効例にはPCIを併用することで予後が改善することが示されています(一年生存率13. 3%対27. 1%)。 アスベスト曝露との関連で中皮腫発症の増加が社会問題になっています。 ギリシャ語の永久不滅を意味する語に由来するアスベストは、古代エジプトではミイラを包む布にアスベストで織った布が使われ、古代ギリシャでは耐火用に使用され古くから重宝されていました。 1900年代になるとアスベストによる健康被害を指摘する報告がみられ、1959年ヨハネスブルグで開かれた国際じん肺会議では、アスベスト曝露と胸膜中皮腫の関連が報告されています。 残念ながら日本での規制は遅れ、対策の遅れから今後の急増が懸念され社会問題になっています。 アスベスト曝露によって生じる疾患としては、肺には石綿肺、肺がん、胸膜には胸膜中皮腫のほか、良性疾患として良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚、胸膜肥厚斑(胸膜プラーク)、円形無気肺があります。 中皮腫は胸膜以外に、腹膜、心膜、精巣鞘膜に発生し、石綿曝露の客観的医学所見としては、壁側胸膜に、通常接触後10年以上を経て胸部X線写真で認められるようになり、20年以上経過すると石灰化も伴う局所的な肥厚である胸膜プラークや、アスベスト繊維がフェリチンで被覆された石綿繊維が喀痰、気管支肺胞洗浄液や肺組織から検出される事により確定されます。 悪性疾患である胸膜中皮腫の平均潜伏期間が40年以上である事を考えますと、戦後工業製品を中心にアスベストを汎用してきた日本においてアスベストによる胸膜中皮腫が急増する事は確実とされています。 胸膜中皮腫の診断には難渋するケースも多いのですが、当院では遺伝子病理診断部との密接な連携のもと正確な診断を行っています。 胸膜中皮腫の治療は、外科的切除、化学療法、放射線療法、またこれらの治療法を組み合わせて行っていますが、化学療法では新規葉酸拮抗薬ペメトレキセドの悪性胸膜中皮腫に対する良好な抗腫瘍活性が示され、化学療法のkey drugとして用いています。 その他、分子標的薬や免疫治療も試みられています。 以下のサイトでも肺がんを解説していますので、ご参考になさってください。

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