エリシア クロロ ティカ。 エリシア・クロロティカ(TT)

光合成の収率 生理研究H30

エリシア クロロ ティカ

エリシア・クロロティカと共生する葉緑体、そしてレトロウイルスのような例は、 そうは知られていないが、決して特殊なものではないだろう。 ミ トコンドリアは、酸素呼吸に伴うエネルギー産生を担っており、我々が手を動かし、 頭を働かせるのも、すべてミトコンドリアのおかげである。 葉緑体と同様に、ミトコンドリアも元は単独で暮らしていた微生物、好気性細菌だ った。 それが証拠に、彼らは核DNAと別の独自の短いDNAを持っている(核DN Aの30億塩基対に対し、1万6569塩基対しかない)。 その細菌が、10億年以上前のある日、「プロチスト」という単細胞の真核生物に 入り込んで共生関係になった。 現生の真核生 物は、すべてこの時の細菌=原ミトコンドリアの子孫である。 なぜならすべてのゲノ ムが似ているからだ。 エネルギー供給してもらう宿主の真核生物も、見返りと してミトコンドリアのためにたんぱく質をコードする遺伝子などを自らのゲノムに取 り込み、ミトコンドリアの負担を緩和してやっている。 ミトコンドリアのゲノムには今では37遺伝子しか存在しないが、もともとプロチ ストに侵入する前は、2000ほどの遺伝子を備えていたと考えられる。 そして真核 生物と共生関係を深めるとともに300ほどの遺伝子が宿主ゲノムに引っ越しし、残 りの必要性の薄れた遺伝子はリストラして今日のようにスリム化した。 この過程でも、おそらくレトロウイルスが関与した可能性がある。 ちなみに、ミトコンドリアとは真核生物にとってこんなにも大切な存在だから、遺 伝的異常があると「ミトコンドリア病」と総称される様々な病気になる。 それなのに『破壊する創造者』によって教えられるその起源細菌は、驚くべき物な のである。 何と我々に不可欠なミトコンドリアは、発疹チフスリケッチアという病原 体に近いのだという。 両者は、おそらく祖先を共通していただろう。 葉緑体は、藍藻(シアノバクテリア)が真核生物と共 生関係に入ったものだが、かなり意外なのは最近、マラリアの病原体であるマラリア 原虫にも葉緑体の痕跡が見つかったことだ。 おそらくマラリア原虫は、元は他の藻類 と同様に細胞内の葉緑体の助けを借りて、自ら炭水化物を合成し、それで暮らしてい たのだろう。 ところがいつの頃からか、動物の赤血球に寄生して暮らすようになった。 どんなき っかけがあったか分からないが、そちらの方がずっとラクチンだったので、マラリア という厄介な病気を引き起こす迷惑寄生者になり下がった。 生物にとって楽して繁栄 できれば、それに越したことがない。 というか、「楽している」というのは、それだ け適応度が高いのだから、自然淘汰で必然的にそうなる。 それでも用心深く葉緑体の痕跡を残しているのは、宿主が死に絶えたら再び自活す る用意なのか。 もっとも進化学の常識からすれば、いったん退化した機能は元へは戻 せない。 現在の姿に特殊化してしまっているからだ。 葉緑体の痕跡は、我々の盲腸に似た、ただの「痕跡器官」なのではないかと思う。 当初は、当惑で迎えられたけれども、今では信じていない人はいな いほど生物学者の常識、となっている。 閑話休題。 ウイルスというと、AIDSやインフルエンザ、子宮頸がんなどを感染させる悪者 と思われているが、それは大きな誤解のようなのだ。 そうした不都合さは、当該ウイルスが我々になじむほんの一時期、それもこく短期 の葛藤にすぎない。 全く医学という手段のなかった原始人も滅ぼされなかったのだ。 それを思うと、H5N1型鳥インフルエンザ・ウイルスも、それほど気に病むこと ではないのかもしれない。 一時期、多数の犠牲者を出すだろうが、人類が滅亡するこ となどありえないのだ。

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[B! 生き物] エリシア・クロロティカ

エリシア クロロ ティカ

以下の画像はナショナルジオグラフィックスより拝借しました。 植物と動物の中間的な生き物・・・、というにはやや語弊があるが、エリシア・クロロティカという生物はウミウシの仲間で、明らかに動物と言える生物だが、生後2週間ほどの間は藻類を食べて過ごし、その後約1年近く食事をしなくとも生きるとされる。 誕生後しばらく食べていた藻の葉緑素(クロロフィル)が、エリシア・クロロティカに生存を続けられるだけのエネルギーを与えるため、食事をしなくとも生きているということらしい。 つまり、クロロフィルが水と二酸化炭素を材料に、太陽光のエネルギーを利用して炭水化物を作るのですが、エリシア・クロロティカは動物とし生きているけれど、植物と同じ仕組みでエネルギを得ているため食事をする必要がない生物なのです。 もし、エリシア・クロロティカが、生まれながらにクロロフィルを持つか、生成する機能が有るとしたら、動物のように動ける植物ということが出来ますが、彼らは藻を摂取してその藻の持つクロロフィルを生存のためのエネルギー減として利用できる能力を持つ動物と言うべきで存在なのです。 我々人間のような哺乳類が、もし太古にエリシア・クロロティカのような生物から進化を遂げていたら、皮膚は緑色のクロロフィルに覆われて、他の動物や植物を食料としなくとも生きられるようになったかもしれませんが、激しい運動を連続的に行うことは、光合成で得られる炭水化物だけで賄うことは出来ないはずなので、時々動いてしばらく休むというような、太陽の光で体を温めないと動けないトカゲのような生存形態になっていたのかな?などと思ったりした・・・。 しかし、生物の進化は他の生物の体を横取りして手っ取り早くエネルギーを得て活動的に生存する種のほうがはるかに優勢であったのだろう・・・・。 エリシア・クロロティカは更なる進化を遂げずにひっそりと今もウミウシの一種として北米の東海岸でのみ見られるそうです。 尚、植物が光合成で炭水化物や様々な有機物を作り出す仕組みは今日でも解明されていないのです・・・。 非常に複雑な化学工場のようなものであり、植物の持つ数千の遺伝子が関わっていることは間違いないのだそうですが・・・・。 それにしても、木の葉そっくりに見えますね・・・・、植物でなくても、太陽の光が沢山欲しいと葉っぱの形になるんですね~・・・、収斂進化とはそういうものなのですね~・・・・。

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光合成ウミウシが激減、危機的状況、研究に支障も

エリシア クロロ ティカ

植物生理学II 第14回講義 光合成の収率 第14回の講義では、光合成の効率が実際のどのぐらいのものであるのかを光合成の各ステップごとに検討し、また植物の光合成と動物の呼吸の速度の比較をしてみました。 講義に寄せられたレポートとそれに対するコメントを以下に示します。 Q:移動能力を持つタコクラゲが褐虫藻と共生していて光合成産物から栄養を得ているのは意外に思ったが、調べてみると同じ刺胞動物のサンゴが褐虫藻を共生するので、これは生活環に付着性のポリプが含まれる動物がそもそも持っている特徴であるのだと思った。 しかしながらタコクラゲが褐虫藻の光合成効率を高めるために光を求めて移動するというのは大変都合がよいのになぜ多くの動物は褐虫藻と共生しないかを考えた。 脊椎動物は食べ物を口から摂取し、排泄までの間に食べ物から栄養を吸収するが、その場合、例えば指先などに褐虫藻を飼っていたとして、その光合成産物は毛細血管を通ってどこに合流するのだろうという疑問が生じる。 一方で刺胞動物は、口と肛門を兼ねており胃腔を中心に触手を伸ばす。 消化器官の役割が分化していないことで光合成産物の栄養を最大限利用できるのかもしれない。 クラゲやサンゴは比較的初期の多細胞生物であるが、その産物を利用する点で光合成との親和性が高かったので現代まで生き残っているのかもしれない。 A:分類学的な特徴から、共生の特殊性を考慮していて、よく考えらえたレポートだと思います。 Q:動物は植物と違って身体を動かすことができるためエネルギー効率を考えると光合成をすることは適さない。 人間の場合、必要なエネルギーをまかなうには30 m 2以上必要だと授業で習った。 しかし捕食をしつつ光合成もできればより効率化が図れると考えられる。 地球温暖化による環境の変化や異常気象による不作によって食料不足が問題となった時、食べ物の経口摂取以外から栄養を受け取る手段があればその問題が緩和されると考えられる。 実際に光合成を行う動物はわずかながら存在する。 植物とも動物とも言いづらいがミドリムシは動物的性質を持ちながら光合成を行う。 イースタン・エメラルド・エリシアというウミウシやピイ・アフィドというアブラムシも光合成を行う。 また、ファイアー・サラマンダーというサンショウウオは脊椎動物で唯一の光合成する動物である。 これらの生物は進化の過程で生き残るための手段として光合成という方法を取り入れたということになる。 光合成の能力を取り入れている実例があるため研究が進めば人間にもできるようになるかもしれない。 A:調べた結果をレポートに書く時には参考文献を上げるようにしましょう。 紹介された例には、確かに光合成をする場合があるのですが、それが、生きていくうえでどの程度寄与しているのかはあまりはっきりしません。 そのあたりは今後の課題です。 Q:今回の講義では、主に光合成の収率を高める仕組みや動物の光合成について学んだ。 その中で、タコクラゲという渦鞭毛藻類と共生し、間接的に光合成によってエネルギーを得ている生物が、より効率良く光合成や栄養摂取を行うために光や栄養素を求めて移動しているという話が印象に残った。 この話から私は、対象を捕食し取り込んでいるという違いはあるが、同じように光合成によってエネルギーを得ているという共通点を持つエリシア・クロロティカというウミウシの仲間も同じような行動をとっているのではないかと考え、この事について考察する。 まず、この2種の生態の違いから考察する。 エリシア・クロロティカは底生生物であり、海底や海中の岩などにはりついて生活しており、海中を漂う浮遊生活を行なっているタコクラゲとは異なる。 この生態の違いにより、最短距離で水面へと移動できるタコクラゲに対して、エリシア・クロロティカがより強光を得るためには岩などを登るという方法しかなく、よりコストがかかると考えられる。 また、講義での動物が葉緑体を得てもエネルギーを基本的には賄えないという話とタコクラゲはエリシア・クロロティカと比較して単純な構造をしているため、代謝が少なくて済むことが考えられることから、エリシア・クロロティカが光合成によるエネルギーのみで生活しているとは考えにくい。 これらの理由から、エリシア・クロロティカはタコクラゲと異なり、葉緑体を摂取し、光合成を行なっている期間も他の生物の捕食によるエネルギー摂取を行なっていると考えられる。 A:よく考えていてよいと思います。 上にも書いたように、ここで考察されているエネルギー獲得における光合成の寄与の割合は、案外きちんと調べられていないので、面白い点ではあります。

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