甲状腺 動悸。 甲状腺の病気について|内分泌・代謝内科|独立行政法人国立病院機構 京都医療センター

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甲状腺 動悸

この記事の目次• 動悸が起こる原因や症状】 特に激しい運動をしたわけではないのに、じっと座っていたりベッドで横たわっていても動悸が起きるような状態です。 このときは血圧が上昇していますので、体が暑く感じたり脇やひたいに汗がにじむこともあります。 考えられる原因としては、 「自律神経の乱れ」が挙げられます。 長期間にわたって恐怖や不安、緊張などのストレスを抱え続けると、自律神経が異常をきたして誤作動を起こし、必要の無い時にでも人体を 「危険モード」に切り替えてしまいます。 より多くの血液を全身に送り出すために血管は収縮し、心臓の働きも激しくなります。 これが「動悸」や「息苦しさ」といった症状として体に現れるのです。 このような症状を緩和するためには、まず 「危険モード」になっている自律神経を正常に戻さなくてはなりません。 自律神経を正常に戻すためには、 「リラックス」を意識して取り入れるようにし、ストレスを溜め込まないことが大切です。 忙しくてストレスケアに十分な時間を設けることができない方は、リラックスやストレス対策に役立つ成分を日頃から摂取しておくことをおすすめします。 息苦しさが起こる原因や症状】 息苦しさを強く感じる症状は、• 呼吸が浅く感じる• 酸欠のような感覚• フラつきや軽いめまいなども併発することもある• 強い不安を感じたときや就寝前に起きやすい• 意識すればするほどに呼吸は浅くなり息苦しくなる傾向がある といった特徴があります。 呼吸は自律神経が管理して動かしている機能です。 呼吸が浅くなる原因の一つに 胸筋の緊張があり、これは 精神的なストレスを受けて交感神経が優位になって起きる症状です。 また呼吸は横隔膜の上下によって大きく吸排気しますが、横隔膜の直下にある胃が緊張によって上方に押し上げられ、十分に下に下がらないことでも呼吸は浅くなります。 これも息苦しさや胸のつかえの原因になると考えられます。 息が苦しくなると吸う事に必死になってしまい、 吐き出すことを忘れてしまう状態(過呼吸症候群)を併発してしまう場合もあり、この症状が出ることで新たな不安の原因を作り出すことになります。 この症状のやっかいなところは、気にするほどに「また苦しくなるのではないか」「このまま死んでしまうのではないか」など、次々と不安が襲ってくるため、この悪循環からなかなか抜け出せないことがあるということです。 これは 「パニック症候群」の症状の一つでもあり、 「不安神経症」とも呼ばれています。 このように、自律神経失調症で現れやすい症状の一つに「息苦しさ」が上げられます。 >><< 【3. 圧迫感が起こる原因や症状】 喉の奥から胸にかけて異物感や圧迫感を感じ、長時間気になってしまう症状です。 自律神経の緊張が続いてしまうと全身のあらゆる場所が 「締め付ける」ような動きをします。 人体の顔部分は自律神経の影響が強い部分で、緊張すると笑顔も引きつってしまうようになったり、喉が締め付けられて声が裏返ったりもします。 喉まわりの筋肉群が窮屈になり、これに加えて唾液腺の入り口も締め付けられます。 唾液が十分に分泌されない状態が続くと、喉に圧迫感を感じて異物が詰まったような感覚になるのです。 精神的に追い詰められるとこういった状態になりますが、喉の緊張は少しの焦りや恐れなどの心の動きにでも反応してしまいますので 特に自律神経の影響が出やすい部位だと言えます。 動悸・息苦しさ・圧迫感の改善策 動悸や息苦しさといった症状は、精神的なダメージも大きいものです。 こういった症状がトラウマになり、 新たなストレスの原因となってしまうことも少なくありません。 動悸や息苦しさが慢性化してしまうと、外出したり人と会うことを避けるようになり、生活の質が大きく低下してしまう恐れもありますので、 早急に対処することが大切です。 病院での検査が必要な場合 症状がひどい場合は、病院で検査を受けることをおすすめします。 動悸や息苦しさなどの症状は、 心因性(精神的な)の症状である可能性が比較的高いようですが、 「不整脈」や「心不全」、「心筋梗塞」など命に関わる疾患である可能性もあります。 まずはレントゲンやCTなどの検査によってこれらの疑いを解きましょう。 重篤な症状でないということが判明すれば、ひとまず安心につながります。 心因性のものであれば、症状を引き起こしている 「ストレス」と向き合う必要があります。 ストレスになっていることから「身をひく」ことが一番手っ取り早い改善策なのかもしれませんが、なかなか難しいことも多いでしょう。 そんなときは以下の改善方法がおすすめです。 ストレスを溜め込まず、定期的に解消できる習慣を身につける 自律神経に大きな影響を与えるのが 「ストレス」です。 日々のストレスを溜め込まずにうまく解消することが、自律神経失調症の改善の大きなポイントとなります。 〈ストレス解消法〉• 散歩などの軽めの運動• ストレッチ• 入浴(とくに半身浴が効果的)• アロマテラピーを始める• ハーブティーを飲む• ヒーリング音楽を聞く• 座禅や瞑想をする• 呼吸法(ヨガなどの)を実践する• 好きな趣味に没頭する• 仲の良い友人と会話をする• 動物と触れ合う 現代人はストレス過剰な状態です。 これは社会構造や社会の価値観からもたらされるものですから、 まったくストレスを受けなくすることはもはや不可能だといえます。 誰でも簡単に始められるストレス対策が、心身の不調を整える効果が高い 「ハーブティー」です。 ハーブの中には ストレス解消やリラックスに役立つものがいくつかあり、そういったものを活用することで 精神の安定を得ることにもつながります。 ストレスに強くなるために必要な栄養素を体に取りこむ 「食事と栄養」は、 自律神経に大きな影響を及ぼします。 症状の悪化を防ぐためにも、日常的に以下のような栄養素を摂取するようにしましょう。 トリプトファン 人の感情や体の「オンとオフ」を切り替える自律神経ですが、その源泉は「脳内」にあります。 脳の中には神経伝達物質というホルモンが存在し、 セロトニン・ノルアドレナリン・ドーパミンといったものが作用し、自律神経を使って心身をコントロールしています。 この中の 「ノルアドレナリン」の異常な活性化は、自律神経失調症などの精神障害を引き起こす黒幕だと考えられます。 そして、その暴走を抑えるために働く 「セロトニン」が不足することで、ノルアドレナリンにブレーキがかからなくなります。 ストレスを受けている状態では、たくさんのトリプトファンが必要になるので、普通の食事では不足気味になりがちです。 サプリメントなどを上手に活用し、効率的に補うようにしましょう。 上記の3つ以外で自律神経失調症と深く関係しているのが 「ギャバ(GABA)」です。 ギャバはセロトニンに次ぐ、 脳の鎮静物質として知られています。 ギャバも本来ならば体内で合成される分で十分なはずなのですが、ストレスを多く受ける生活をしていると不足してしまうことがあります。 ギャバにもセロトニンと同様に、脳の興奮を抑えてストレスを解消する働きがあるので、 自律神経失調症改善には有効な成分です。 しかし、ギャバも食事で摂取することができますが、現代人の多くが不足傾向にあります。 ギャバは「玄米」「ブラン(小麦外皮)」といった穀物の外皮に多く含まれますが、現代では精製された穀物しか摂取しませんので、どうしても足りなくなってしまうのです。 このギャバも、トリプトファンと同様に「サプリメント」で補うことができます。 このときに必要なのが 「ビタミンB類」です。 ビタミンは非常に微量な栄養素ですが、体内の主な「生体活動の補助役」として活躍します。 そして、ビタミンB類は 「代謝」に関わるビタミンなのです。 ビタミンB類が不足すると、どれだけ高栄養価の食事をしても、 一向に筋肉や内蔵、脳などの新陳代謝に役立てられません。 前述のトリプトファンを摂取しても、ビタミンB類が不足していれば十分な代謝が行われませんので、ビタミンB類も十分に摂取しておく必要があるでしょう。 この交感神経の暴走とも言える状態が、「動悸」や「息苦しさ」を招くひとつの原因です。 交感神経は、人が活発に動き回ったり、危険から身を守るときに活性化します。 副交感神経を優位にするためには、 とにかく「リラックス」を心がけることが大切です。 効果的なリラックス法を身につけ、実践していくことが、過剰な交感神経の働きを抑えることにつながるということを覚えておきましょう。 「いつ起こるかわからない」という恐怖感がストレスになり、他の症状を引き起こすことも考えられますので早めに対処したいところです。 以下の記事もぜひ参考にしてみてください。 交感神経の過剰な働きを抑えるには「リラックス法」を見つけることが大切• まずは精神面の原因である「ストレス」を解消することから始めると良い• 自律神経失調症の肉体面の原因には「食事と栄養」が深く関係している• 「ギャバ」はセロトニンに次ぐ鎮静物質• 「ビタミンB類」は神経伝達物質の新陳代謝の役割も果たしている.

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甲状腺の病気について|内分泌・代謝内科|独立行政法人国立病院機構 京都医療センター

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甲状腺機能低下症を知っていますか? 甲状腺機能低下症という病気を知っていますか?これは患者の大半を女性が占めている病気です。 実にさまざまな症状が表れる病気のため、はじめのうちは一体どこが悪いのかわかりません。 まさか病気が原因とは思いもよらず、単に疲れがたまっているだけ、よくある不定愁訴等と捉えられることも少なくありません。 また別の病気と勘違いしてしまうこともよくあります。 この病気は 根本的に治すことはできませんが、治療法は確立されていますので、早めに気が付いて適切な治療を受けることが大切です。 甲状腺とは、蝶々のような形をした臓器です 甲状腺は蝶々のような形をした臓器で、女性の場合は喉と鎖骨の間あたりに位置しています。 この臓器は内分泌器の一種であり、 全身のエネルギー代謝を活発にする甲状腺ホルモンを血液中に分泌するという大切な役目を持っています。 甲状腺ホルモンの分泌量が不足すると… 甲状腺が正常に機能しないと、甲状腺ホルモンの分泌量が不足してしまいます。 すると全身の組織の機能が低下してしまい、さまざまな体の不調を招きます。 この状態が、甲状腺機能低下症です。 自己免疫反応とは、本来は体にとって有害なものを攻撃するべき免疫抗体が、誤って自らの正常な臓器を攻撃してしまう状態のことを言います。 そして攻撃の対象にされた甲状腺は、慢性的な炎症を引き起こします。 これが甲状腺機能低下症のメカニズムです。 甲状腺がんの治療(外科手術による甲状腺の切除、放射線治療による甲状腺の細胞破壊)• 甲状腺ホルモンの合成に欠かせないヨウ素の不足、または摂り過ぎ 症状はこんなにたくさんある! 早期発見のためにはこの病気のサイン、つまり症状を見過ごさないことが大事です。 もし以下のような症状が見られたら、甲状腺機能低下症を疑うようにしてください。 乾燥肌になる• 汗が出にくくなる• 食べていないのに太る• 肌に粘液水腫(むくみ)ができる• 足がフラフラする• 声がかれる• 耳鳴りがする• 抜け毛が増える• 除脈がでる• 無力感、倦怠感• 鬱症状• 鼻づまり• お通じが悪くなる• 関節炎による関節痛 ホルモン剤を飲んで治療します この病気を放置すると、 動脈硬化がすすみ恐ろしい心筋梗塞や脳梗塞を招くことがあります。 ですから怪しいと感じたら、すぐに病院で検査を受けましょう。 この病気は血液検査により比較的簡単に診断することができます。 診断が確定したら、 不足している甲状腺ホルモンを補うための薬(ホルモン剤)が処方されます。 ホルモン剤は生涯飲み続けなければいけませんが、薬の効果によりホルモンバランスが整ったら、その後は3~6か月おきの血液検査で済みます。 症状は2週間~1ヶ月ほどで治まりますが、油断せずに必ず服用を継続しましょう。 この薬に副作用はありません。 また妊娠中や授乳中でも影響はありませんので、安心してください。

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要注意!【動悸・息苦しさ・圧迫感】の原因や具体的な症状、改善策は?

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甲状腺の病気について 甲状腺とは 「甲状腺」は首の真ん中、のど仏のすぐ下にあります。 重さ15~20g、大きさが4~5cmほどの臓器です。 蝶々が羽を広げたような形をしていて、気管に張り付いています。 女性の方が男性より大きく、高い位置にあります。 外からはほとんどわかりませんが、甲状腺の病気になると腫れてくるので、首の下が太くなったように見えてきます。 ホルモンの一種である「甲状腺ホルモン」をつくります。 甲状腺ホルモンは、体の代謝や成長などを調節する作用があります。 ホルモンとは 人の血液中には多種類の「ホルモン」が流れています。 ホルモンというのは、「体内でつくられ、血液中に流れて、細胞や器官の活動を調節する、ごく微量な生理的化学物質」のことです。 甲状腺ホルモンとは 甲状腺ホルモンには、サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)があります。 甲状腺ホルモンは、脳にある下垂体という臓器から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって調節されています。 甲状腺ホルモンが不足してくるとTSHが増加して甲状腺を刺激します。 逆に、甲状腺ホルモンが何らかの理由で増えすぎるとTSHの分泌は抑えられます。 甲状腺ホルモンの働き 一言で言えば、からだの「新陳代謝」を調節しています。 脈拍数や体温、自律神経の働きを調節し、エネルギーの消費を一定に保っています。 子どもの成長や発達、大人の脳の働きを維持するためにも欠かせません。 甲状腺の腫れ 甲状腺の病気になると、多くの場合、甲状腺が腫れてきますが、その程度は様々です。 甲状腺全体が腫れるタイプとその一部がしこりのように腫れるタイプがあります。 鏡を見ながらつばを飲み込んだときに、のど仏の下でしこりが上下するのがわかるようになります。 最近では、健診で首の血管エコー検査を受けたときに、偶然、小さいしこりが見つかるケースが増えてきています。 甲状腺ホルモンの異常からくる症状 甲状腺の働きが低下して、血液中の甲状腺ホルモンが不足すると、様々な症状が出てきます。 これを「甲状腺機能低下症」といいます。 元気がなくなり、疲れやすくなります。 寒がりになり、皮膚は乾燥してカサカサしてきます。 声も嗄れてきます。 便秘がちで、顔がむくみ、体重が増えてきます。 動作は遅く、物忘れが多くなり、一日中眠くなったりします。 一方、血液中の甲状腺ホルモンが過剰になる場合は、「甲状腺機能亢進症、または、甲状腺中毒症」と呼ばれます。 暑がりで汗かきになります。 脈が速くなり動悸がします。 手や指が小刻みに震えます。 食欲は旺盛なのに痩せてきます。 イライラし、気ばかりあせりますが、体は疲れやすく、ついて行けません。 筋力が低下し、ひどいときには立てなくなったりします。 そのため、他の病気と間違われていたり、原因がわからずに様々な診療科にかかっていたりします。 例えば、高いコレステロール値を下げることだけに目が向けられている場合があります。 かかりつけ医で甲状腺ホルモンを測ってもらえば、甲状腺の病気であるかどうかが簡単にわかるかもしれません。 甲状腺の検査 甲状腺の腫れや甲状腺ホルモンの異常が疑われると、検査で病気を探します。 手軽に検査が可能です。 腫瘍が疑われる場合には、注射器で細胞を少しとって調べます。 血液検査と同じ太さの注射針でチクッとする程度です。 もし、血がとまりにくい体質であったり、血液をサラサラにするお薬を飲まれていたりするときは、事前にお知らせください。 病気の原因となっている「甲状腺に対する抗体」の量も調べます。 甲状腺ホルモンの濃度に異常があると、コレステロールや肝臓の数値にも異常が現れます。 また、貧血になる場合がありますので、それら一般の血液検査もしておきます。 甲状腺の腫瘍 甲状腺の腫瘍は、ほとんどの場合良性ですが、まれに悪性のもの(がん)があります。 甲状腺がんとの診断をされた患者さんは強いショックを受けられるでしょう。 しかし、甲状腺がんの約90%が甲状腺乳頭がんであり、他の臓器のものとは異なり、比較的たちがよく、すぐに命を脅かすものではありません。 甲状腺がんの基本治療は手術です。 その他のがんで使用する化学療法や放射線療法は一部の腫瘍以外には効果がありません。 他のがんと比較して予後がいいといっても、首には大切な血管、神経、気管、食道が存在します。 また、甲状腺疾患には若い女性も多く、美容的な影響もあります。 当院では甲状腺疾患、および頸部手術に精通したと連携して診療しています。 手術できれいになおる場合がほとんどです。 良性の場合は、もちろん手術の必要はありません。 甲状腺機能低下症 甲状腺の働きが悪くなる病気の原因として一番多いのが慢性甲状腺炎です。 発見者の名前をとって、「橋本病」とも呼ばれます。 大人の10人に一人がこの病気をもっていると言われています。 女性に多く、男性の2倍以上にみられます。 甲状腺に対する抗体が出来ることが橋本病の原因とされています。 しかし、甲状腺機能低下症になるのは、橋本病のうちでも、さらに10人にひとりくらいです。 甲状腺機能低下症の他の原因として、甲状腺の手術をしたあとや、脳下垂体の病気、ある種の薬の副作用のために起こることがあります。 特に、ヨード系うがい薬や一部の健康食品(根昆布のエキスなど)を常用すると、大量に含まれている「ヨウ素」によって甲状腺の働きが抑えられ、機能低下症になることがあります。 この場合は、それを止めれば治ります。 持続する低下症の方には、甲状腺ホルモン薬を補います。 もともと体内でつくられているホルモンを補うだけなので、飲み過ぎたりしなければ副作用はありません。 これも発見者の名前で呼ばれています。 バセドウ病も女性に多く、男性の約5倍、200人にひとりくらいの割合です。 甲状腺を刺激するタイプの抗体が出来ることが原因です。 バセドウ病では上に述べた甲状腺中毒症の症状の他に、一部の方ですが、まぶたが腫れたり、ものが二重に見えたり、目の奥が痛むといった目の症状が現れることがあります。 バセドウ病の治療法は確立されていて、日本では薬を使うことが多いですが、海外では放射線(アイソトープ)治療もよく行われます。 どちらの治療法にも長所、短所があります。 薬で副作用が出た場合や、妊娠を控えていてアイソトープが使えない場合は、手術で腫れた甲状腺を小さくする方法がとられます。 甲状腺中毒症の他の原因として、バセドウ病の次に多いのが甲状腺の炎症によるものです。 これには、甲状腺に痛みを伴うタイプと伴わないタイプがあります。 いずれも、甲状腺が壊れて、蓄えられていたホルモンが一時的に血液中に漏れだすものなので、炎症が治まれば自然によくなります。 痛みや熱がある場合は、ステロイド薬を使います。 炎症が治まった後は、逆に、一時低下症になることもあります。 バセドウ病でも薬で甲状腺ホルモンの血液濃度が正常であれば、妊娠・出産に支障はありません。 逆に、赤ちゃんへの薬の影響をおそれて、お母さんが薬を飲まなくなると、バセドウ病が悪化し、流産や早産につながります。 薬を飲みながらの授乳も可能です。 ふだん甲状腺の病気がない方でも、胎盤ホルモンの影響で妊娠初期に甲状腺ホルモンが過剰になったり、出産後に甲状腺炎を起こして甲状腺中毒症になったりすることがありますが、これらは自然に治まります。 バセドウ病 (バセドー病・バセドウ氏病・バセドー氏病・グレイブス病・グレーブス病・グレイヴス病・グレーヴス氏病) 甲状腺機能亢進症、すなわち、甲状腺ホルモンが過剰になる病気のひとつです。 原因は不明です。 血縁者に出やすいので、体質といえるかもしれません。 本来出来ないはずの甲状腺に対する抗体が出現して、甲状腺を刺激し、甲状腺が腫れてきます。 食欲があるのに体重が減ってきます。 人によっては目が出てくることがあります。 抗甲状腺薬は歴史の古い薬で、その効果が知り尽くされている反面、最近の新薬と比較すると副作用は多い部類にはいります。 主な副作用としては、かゆみ(かゆみ止めを併用します)、肝障害、まれに白血球減少があらわれることがあります。 多くの場合、副作用はお薬の開始初期にあらわれますので、最初の3ヶ月間は2週間おきに副作用のチェックのための血液検査を行います。 万一、服用中に高熱が出たら、お薬をやめて医療機関を受診し、白血球の検査を受けて下さい。 お薬は、最初多め(1日3錠~6錠)から始めて、徐々に減らしていきます。 甲状腺機能が落ち着いても、やめれば元に戻りますので、勝手にやめないことが大切です。 再燃すれば、一から治療を再開しますが、再開時の方が、副作用がでやすいともいわれています。 このようにして、通常は、2~3年でお薬をやめてみますが、中にはやめると悪くなるために10年以上(副作用なく)お薬を続けている方もおられます。 お薬は、妊娠中・出産後(授乳)も安全であり、むしろ、お薬を勝手にやめて甲状腺機能亢進症のまま妊娠・出産する方が危険です。 ただし、妊娠・出産により、甲状腺機能はしばしば変動しますので、甲状腺専門医による治療をお勧めします。 手術療法 甲状腺内に腫瘍が合併している時には、最初から手術療法を行うこともあります。 手術の前にお薬で甲状腺機能を落ち着かせておく必要があります。 アイソトープ治療(放射性ヨード内用療法・甲状腺I-131内用療法) バセドウ病には薬物療法、手術療法とアイソトープ治療があります。 バセドウ病の患者さんは、希望すれば、アイソトープ治療を受けられます。 特に、次のような方に適しています。 抗甲状腺薬で十分コントロールが出来ないとき• 抗甲状腺薬の中止後に再発したとき• バセドウ病の手術後に再発したとき• 甲状腺腫を小さくしたいとき• 心臓病や肝臓病など慢性疾患を持っているとき アイソトープ治療が受けられない人• 妊婦または現在妊娠の可能性がある女性• 近い将来(4ヶ月以内)妊娠する可能性がある女性• 授乳婦• 18歳未満の方(例外もあります)• そのため、眼症のある方では予防的にステロイド剤を服用することがあります。 また、副作用とは言えませんが、アイソトープ治療後に甲状腺機能低下症になることがあります。 アイソトープの投与量は患者さんの病状を計算して決めますが、アイソトープの作用には個人差があるため、バセドウ病を確実に治すためには、アイソトープの量を多くする必要があります。 そうすると、将来機能低下症になる可能性が高くなります。 しかし、甲状腺ホルモン剤さえのめば、全く問題はありません。 甲状腺ホルモン剤は体の中の甲状腺ホルモンと同じものですから、基本的には適正な量をのんでいる限り副作用はありませんし、1年以上経過すれば検査の頻度も年に1回くらいになります。 慢性甲状腺炎(橋本病) 甲状腺に慢性の炎症が起こり、甲状腺が腫れてくる良性の病気です。 進行すると甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが足りない状態)になることがあり、むくみ、寒がり、便秘、物忘れなどの症状が出てきます。 病気自体は治りませんが、甲状腺ホルモン剤を服用し、足りない甲状腺ホルモンを補えば問題ありません。 甲状腺ホルモン剤は体の中の甲状腺ホルモンと同じものですから、適正な量をのんでいる限り副作用はありません。 ヨウ素(ヨード)は甲状腺ホルモンの原料ですが、摂とりすぎると、甲状腺ホルモンは作られなくなりまので、ヨウ素を大量に含む昆布(コンブ)の摂取は控えめにしましょう。 無痛性甲状腺炎 痛みのない炎症が甲状腺に起こり、甲状腺細胞の破壊によって恒常性ホルモンが血液中にどっと流れ出し、甲状腺ホルモン過剰状態になることを言います。 バセドウ病のような甲状腺機能亢進症に似た症状があらわれます。 動悸(ドキドキ)、手のふるえ、汗かき、倦怠感などです。 しかし、バセドウ病と違って、炎症は短期間(通常1ヶ月くらい)で治まりますので、動悸を抑える薬をのんだりして炎症が落ち着くのを待ちます。 甲状腺ホルモン過剰状態のあとは、今度は、一時的に甲状腺ホルモン欠乏状態になります。 その後、徐々に甲状腺機能は回復し、通常半年以内にもとにもどります。 おもに、慢性甲状腺炎(橋本病)や治療後のバセドウ病の方に起こります。 特に、出産後によく起こるので産後甲状腺炎とも呼ばれます。 、橋本病の方は、産後3ヶ月くらいに、一度甲状腺ホルモン検査を受けてください。 亜急性甲状腺炎 亜急性甲状腺炎では、発熱と前頚部の痛みに加えて、動悸(ドキドキ)、手のふるえ、汗かき、倦怠感などの甲状腺ホルモン過剰症状を伴います。 甲状腺のウイルス感染が原因と言われています。 炎症は長引くこともあり、痛みや発熱症状が強い場合は、ステロイドホルモン剤をのむとよくなります。

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